果汁100%なのに加糖の謎は?ストレート果汁と濃縮還元の違いは?

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普段飲んでいるジュースは果汁100%ですが、果糖ブドウ糖などが含まれている「加糖」なのに100%と表示されている商品があるのをご存知ですか。
これはストレート果汁でなく濃縮還元による製法で作られているというのが理由の1つです。
今回は、果糖100%の謎や、この2つの製法の違い、ジュースにはどんな添加物が入っていて安全なのかを考えてみました。

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果汁100%なのに加糖ってどういうこと!?

下の写真は上のパッキンアイスの裏面で、名称や原材料が記載されています。
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素人印象では「果汁100%は天然で安心」というイメージがあったのですが、実際の果汁100%は天然丸ごと100%ではありません。
詳しくは次の章でお話ししますが、果汁100%で加糖されているジュースの場合、「濃縮還元」という表記がされています。
これは、コストを下げるために開発した製法で、産地近くで濃縮して(水分を減らして)、工場で還元する(減らした水分を元に戻す)方法でジュースを作るのです。

ですが、濃縮加工する段階で風味などが変化してしまうため、単純に減らした水分をそのまま戻すだけでは美味しいジュースにならないため、少し濃い目に還元して、糖分や香料を加えたりしておいしさを調節するのです。
(通常、濃縮果汁分は100%超にして、糖分や香料を加えることで実質100%という比率を保っています。)
同じオレンジジュースでもメーカーによって味が異なるのは薄める割合や糖分、香料の違いがあるからなのです。

ちなみに、JAS規格ではジュース関連の表示は果汁比率によって次のように決められています。

(1)ジュース・・・果汁100%
→果汁100%未満はジュースと表示してはいけない!
(2)果汁飲料・・・果汁10%以上100%未満
(3)清涼飲料水・・・果汁10%未満

なお、(2)の場合に「○○果汁(○%)」と記載したり、(3)の場合に「果汁○%」と記載するのは問題ありません。

濃縮還元の加糖比率は?

濃縮還元ジュースにはJAS規格で加糖が認められているのですが、実際には加えたら「加糖」と表示することが義務付けられていますし、その割合の上限が定められています。
上限は果実の種類によって異なりますが、以下のように2段階の基準があります。

(1)加糖2.5%以下の濃縮還元ジュース

うんしゅうみかん、レモン、りんご、ぶどう、パインアップル、種類別以外の果実

(2)加糖5%までOKの濃縮還元ジュース

オレンジ、グレープフルーツ、もも、果実ミックス、果粒入り果実、果実・野菜ミックス

ストレート果汁と濃縮還元の違いは?

果汁100%のジュースには2種類あります。

(1)ストレート果汁

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文字通り、

「果汁を絞ってそのまま容器に詰める」

という製法です。
具体的には、産地で収穫されたものを濃縮せず、切るか果汁を搾った後に冷凍して工場へ運搬し、容器に詰めます。

でも、果汁というのは案外重くて、運搬費用がかかるし保管しておく場所も広く必要です。
この問題を解消する製法が次の濃縮還元なのです。

(2)濃縮還元

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こちらも文字通り、

「搾った果汁から水分を飛ばして5~6倍程度まで濃縮※して冷凍保存し、使うときに水を加えて元の濃度に戻す」
という製法です。
ストレート果汁だと運搬費用も保管費用も馬鹿になりませんが、産地やその近くで約5分の1に濃縮すると、運ぶ重さも当然5分の1になります。
その結果、運搬費用が5分の1で済むし、保管スペースも5分の1で済むため保管費用も5分の1で済むのです。
加えて、果物には収穫時期があるのですが、この方法だと季節を問わずジュースを作ることができるのです。
海外輸入の場合は特に運搬費用や保管費用が安く済むため便利な製法なのです。

ただ、欠点が1つあります。
それは、濃縮加工の段階で水分を飛ばすと同時に、香りや風味が消えてしまうことです。
これを補うために還元してジュースにする段階で香料等の添加物を加える商品が多いです。

※濃縮方法

果汁の濃縮は、当初は絞った後に加熱して水分を抜く方法でしたが、今はフリーズドライにより水分を抜く方法によります。
これは周りの温度を下げることでジュースの温度を高くし、水分が蒸発していく仕組みです。
また、真空状態にすることで更に水分が減ります。


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濃縮還元ジュースの添加物には何が入るの?安全なの?

濃縮還元ジュースには、次のような食品添加物を使用しても良いとされていますが、使用した場合は表示しなければなりません。
また、一部の添加物はストレート果汁にも認められています。

(1)濃縮還元のみOKの添加物

・天然香料
・二酸化炭素(炭酸ガス)
・強化剤(ビタミンやミネラル)
・酸味料(但し柑橘類や梅を除く)、

(2)ストレート・濃縮還元両方OKの添加物

・酸化防止剤・・・対応果実はりんご・ぶどう・もも・西洋なし・日本なし・バナナ
・増粘安定剤(ペクチン)・・・対応果実はパイナップルのみ

食品添加物というと「危険」というイメージがしますが、具体例で考えてみましょう。
例えば、りんごジュースの場合は通常酸化防止剤を加えて作ります。
これは、りんご果実を切ると切り口が変色してしまうのを防ぐために塩をつけるのと同じ作用があるのです。
りんごジュースをそのまま放置すると品質が変化(劣化)しまうため、酸化防止剤を入れることによって品質を保つのです。
ですので、りんごジュースを飲みたいけど食の安全性が心配・・・という場合、あれこれ心配するなら自分でりんごを買って摩り下ろすという、自家製ジュースしか飲めなくなってしまうのです。

酸化防止剤として多く使われているのはビタミンCなのですが、これは水に溶けやすい性質であり、余ったら尿として速やかに体の外へ排出されます。
ジュースの中に含まれる量は微量ですし、さほど気にすることではないと思われます。

さいごに

ジュースにはストレート果汁と濃縮還元の2種類がありますが、普通私たちが飲んでいるのは安い濃縮還元が多いです。
この中にはおいしく感じさせるために添加物が入っていますが、その量は微量なのでさほど問題ないでしょう。

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それよりも体に危険なのは、加糖されている場合は果実の糖質に加えて加糖による糖分が入っているので、果汁100%といえども一度にたくさん飲むと糖質採り過ぎになってしまいます。
ですので、夏で水分たくさん欲しいときにジュースばかりゴクゴク飲まないように気をつけましょう。

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