布団にカビが出た場合、カビを落とすのはもちろん大変ですよね。
でも、重要なのは、その後カビを生やさないための対策なのです。
この対策として布団干しはお分かりでしょうけど、その他何が必要かご存知ですか。
今回は、外での干し方のポイントや、天気が悪い場合の室内干し方法、収納する時の注意事項等、知っておくべき布団のカビ対策についてお話しします。
■布団に関する記事はこちらにもあります。
→布団にカビが生えたらどうする?取り方は?酷い場合は捨てるべき?
→布団が突然の雨で濡れる場合は?敷布団洗濯や羽毛は自宅で可能?
布団にカビを生やさない干し方は?
人間は寝ている間にコップ数杯分の汗をかくため、朝起きると敷布団がビショビショに濡れることがありますが、敷布団で一番濡れる部分は表面でなく裏面、床に接している部分なのです。
この理由は、寝汗が多すぎて下まで達するのでなく、敷布団と床の間に結露が発生するからなのです。
寝汗は多いといっても分厚い敷布団が水分を吸うため、床面まで水分が達することはほとんどありません。
それよりも、
(1)敷布団と床の間の通気性の悪さ
(2)人が寝ることで布団の温度が上昇し、床との温度差が生じる
(3)汗をかくため湿度が高くなる
これらの原因により結露が発生するのです。
ですので、カビを防ぐには結露対策が必要ですが、最も良いのはやはり、布団を干すことです。
できれば晴れた日には布団を干すようにしましょう。
ただ、干し方にも知っておくべきポイントがあります。
【布団の干し方のポイント】
(1)干す時間は、湿気のない晴れた日の午前10時から午後2時頃までにします。
(雨上がりで晴天時は干しません。地表から上る水蒸気で布団が湿気てしまうため。)
(2)布団の表と裏の両方を干します(寝ている間に出る汗は布団の裏側に浸透するため)。
(3)干した後は掃除機でダニや埃を吸い取ります(出来れば表裏両面)。
(4)押入れに収納する場合は布団が冷めるまで待ちます(温かいとダニが快適なため)。
※布団を叩くのはどうして駄目なの?
布団を取り込む時に叩く、と子供の頃に親から教わった気がしますが、実はこれはいけないのです。
「叩くと埃がたくさん出るからもっと叩かなきゃ!」とムキになって叩きそうなのですが、実は、叩いて出る埃の正体は、布団の中綿が切れて細かくなった繊維なのです。
その結果、中綿はボロボロになり、折角の保温力が台無しになり、しかもダニの死骸や糞が表面に浮き出て肌に付着してアレルギーになる可能性が出るのです。
布団の干し方 室内編
外で天日干しするのがカビ対策にもダニ対策にも一番良いのですが、梅雨や台風シーズンにはなかなか天気にならないし、花粉症で酷い場合は1年中外に干せませんよね。
その場合は室内干しを行いましょう。
1.室内干しの方法
【道具】
椅子または室内干し器具
【場所】
できれば直射日光の当たる場所
【方法】
敷布団の裏面が上になるように椅子等に掛けて、布団の裏側の風通しを良くして湿気を取ります。
2.室内干ししない時の注意事項
(1)万年床は駄目!
朝忙しいと、つい敷布団を万年床(敷きっぱなし)のままにしたくなりますが、これは避けましょう。
(2)半分に畳むのも駄目!
敷布団を半分に畳むという方法の場合、畳んだ上側とスペースができた床の湿気はある程度取れますが、
敷布団の残り半分は床に接した状態なので結露を取り除くことができません。
できれば室内干しする時と同様に、室内干し器具や椅子にかけて布団を床から離して湿気を取るのが望ましいです。
(3)押入れに収納する場合
布団を押入れに入れる場合は、そのまま入れると確実に湿気がこもるので、すのこを敷いて収納して風通しを良くしましょう。
なお、すのこは敷布団の下に並べて使うという方法もあります(寝たきり老人の介護に使う方法)。
また、下のような「折り畳み式すのこ状ベッド」だと、使わない時に立てかけて布団干しとしても活用できるので便利です。
3.室内干しのお助けグッズ
室内干しの場合、天日干しと違ってカラッとさせるのが大変です。
次のような電気製品があると便利ですよ。
(1)布団乾燥機
室内干しには限界があるので、出来れば布団乾燥機があるとラクです。
特に、花粉症で1年中外に干せない場合には必需品でしょう。
(2)除湿機
部屋全体の湿気はエアコンの除湿もありますが、除湿機の方がパワーが強くて確実です。
外出時にクローゼットやタンス、押入れの引き出しを開け、タイマーをセットしておけば、帰ってきた時には押入れ内部まで除湿することができます。
(除湿機は無人状態でやらないと暑くなるので、外出時に行うのがおすすめです。)
その他の布団のカビ対策は?
カビ対策の一番は、布団を干すことですが、それ以外にも大きな問題として、布団と接する面である床の問題があります。
(1)畳の場合
畳の場合は、畳にカーペットを敷いてはいけません。
畳にカーペットを敷くと、フケや垢が溜まるし、こまめに掃除しないとダニが大量繁殖して大変なことになります。
(2)フローリングの場合
フローリングの場合、そこに直接敷布団を敷くと、敷布団と床の間の結露が酷くてカビやすくなります。
ですので、対策としては以下の物を敷布団とフローリングの間に敷く方法があります。
・すのこ・・・折り畳み式すのこ状ベッドが便利です。
・除湿シート・・・こまめに干して乾燥させて使います。
・バスタオル・・・こまめに干して乾燥させて使います。
・新聞紙・・・濡れるので毎日交換します。
さいごに
布団のカビは床との間にできる結露の影響が大きいです。
これは防ぐなら除湿シートのような間に挟むものが必要ですが、除湿シートも使っていれば干さなければなりません。
忙しい人にとっては布団干しはちょっと面倒な作業かもしれませんが、カビ対策だけでなくダニ対策にも通じるため、ちょっとの手間を惜しまず時間を作ってやりましょう。
コメント