娘と一緒に町を歩いていたらこんな花がありました。
この花は朝顔と昼顔、どっちなの?朝顔と昼顔の違いって何なの?
と娘に訊かれてしまいましたが、咄嗟だったので答えることができませんでした。
朝顔と昼顔はどこが違うのか、咲いている花を見て見分けることは難しいですよね。
ちなみにこの正解は、昼顔です。
今回は、朝顔、昼顔、夕顔、夜顏の4種類について違いや見分け方についてまとめました。
朝顔と昼顔の違いは?
最初に朝顔と昼顔の2つについて理解する方が4種類ごちゃ混ぜになりにくいので、最初に朝顔と昼顔についてお話しします。
ちなみに下の写真は朝顔です。
朝顔と昼顔の決定的な違いは次の通りです。
(1)性質の違い
朝顔は一年性であるのに対して昼顔は多年草であることです。
朝顔は花が終わると結実し、黒い種を収穫しますが、昼顔は結実することは殆どありません。どちらかというと雑草のイメージの植物で、地上部分は毎年枯れてしまいますが地下茎で増えていくため、
春になるとつるが伸びて道端でどんどん成長して花を咲かせます。
(2)花の違い
朝顔は日の出前に咲いて昼前にしぼむのが一般的です。
また、1日花なので翌日は咲きません。色は青や紫など。
一方昼顔は、早朝に咲きますが昼になってもしぼみません。
色は薄ピンク色で朝顔よりも小さめの大きさです。(直径5~6cm程度。品種によっては3~4cmのものもあります。)
ただ、朝顔には日本朝顔と西洋朝顔があるのですが、西洋朝顔の場合は昼過ぎてもまだ咲き続けているので、時間帯だけで確認しようとするのは難しいかもしれません。どちらかというと、花の大きさや色で判断する方が良いでしょう。(昼顔は薄ピンク色と決まっています。)
昼顔で特徴的なのが、花びらの曜(よう)です。曜は、花の中心部から放射状に伸びている筋のことですが、これがハッキリ5本あります。
朝顔の場合は5本ある品種もありますが、曖昧な品種や、もっと多くある品種など様々です。
(3)葉の違い
朝顔の葉の大きさは大きく、形状はM字型のようになっています。
昼顔の葉の大きさは小さく、形状がスペード型か、細長い二等辺三角形となっています。また、葉に毛はありません。
朝顔と昼顔をパッと見分けるには、やはり(2)の花の色や曜を見るのが分かりやすいでしょう。
では、次に夕顔と夜顏を含めた違いについて整理していきましょう。
朝顔と昼顔と夕顔と夜顏の違いは?
夕顏は、夕方咲いて翌朝しぼみますし、夜顏は、夜になってから咲きます。
朝顔と昼顏については、昼まで咲いているかどうか、ということで命名されたのですが、夕顔や夜顏についても同じように花の咲く時間帯が関係しているのですね。
花の色はどちらも白が一般的ですが、夜顏の一種である赤花夕顔は淡い紅紫色の花が咲き、直径5cm程度の小さい花です。
また、夜顏の中でも白花夕顔は白くて直径15cm程度の大きな花を咲かせます。
(赤花夕顔、白花夕顔は「夕顔」となっていますが、夜顏の一種です。)
ただ、夕顔の花は朝顔、昼顔、夜顏とかなり異なります。
どちらかというと、かぼちゃの黄色い花を白くしたようなイメージの花で、雌花と雄花があり、微妙に形が違います。
【夕顔の雄花】
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【夕顔の雌花】
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夕顔は他の3種と違って大きな実をつけるため、雌花の下の部分が膨らんでいます。
そして、生物学上の分類も異なります。他の3種がヒルガオ科なのに対して、夕顔はウリ科の一年性植物なのです。
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実は直径70cmの長円形になり、私達が普段食べている「かんぴょう」になります。
朝顔 昼顔 夕顔 夜顏の見分け方
朝顔、昼顔、夕顔、夜顏の4種類の違いについては、花の色、形や咲く時間帯等で見分けるのが良いでしょう。
夕顔はウリ科で大きな果実がなるし、花びらが皺くちゃな感じで他と全く違います。
昼顔はピンク色で曜が5本と特徴的です。
朝顔と夜顏は品種によって色が異なりますが、咲く時間帯が異なることで識別できるはずです。
他にも違いは様々ありますが、こんな感じで4種類を見分けることが出来るでしょう。
まとめ
朝顔、昼顔、夕顔、夜顏についてまとめると以下のようになります。
【性質】
- 朝顔→ヒルガオ科、一年性のつる草。
- 昼顔→ヒルガオ科、つる性の多年草。
- 夕顔→ウリ科、一年性のつる草。茎が地面を這い、大きな果実(直径約70cmの長円形)が実るのが特徴。この実はかんぴょうを作ることが多い。
- 夜顏→ヒルガオ科、つる性。日本では一年草として扱われているが、原産地の熱帯アメリカでは多年草とされている。
園芸品種の1つである白花夕顔や赤花夕顔は、「夕顔」という名が含まれているが、正式には夜顏の一種。
【花】
- 朝顔→日の出前に咲いて昼前にしぼむ(一部例外あり)。1日花。青や紫色などの花。
- 昼顔→早朝に咲いて昼になってもしぼまない。薄ピンク色の花。(直径5~6cm)
- 夕顏→夕方咲いて翌朝しぼむ。皺のある白い花で雄花、雌花によって形が若干異なる。
- 夜顔→夜になってから咲く。白い花が多い。白花夕顔は白い花で直径15cm程度、赤花夕顔は花の中心部分が淡い赤紫色で直径5cm程度。
ぜひ、町を歩いて「朝顔?昼顔?」と気になったら、今回の記事を参考に、どの花なのか考えてみて下さいね。
■朝顔に関する記事はこちらにもあります。
→朝顔はなぜ朝に咲くの?しぼむ時間はいつ頃?決まりはあるの?
→朝顔の水やり時間と適切な量は?旅行で留守にする場合はどうする?
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