インフルエンザ予防接種はセルフメディケーション税制で医療費控除OK?

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平成29年分の確定申告から法改正で、セルフメディケーション税制が導入されましたが、この制度を見ていると、インフルエンザ予防接種についての記載があるのですよね。
今までインフルエンザ予防接種は医療費控除の対象外でしたが、セルフメディケーション税制の場合は医療費控除の対象になるのでしょうか。

今回は、インフルエンザなどの予防接種とセルフメディケーション税制に関して多くの人が迷いやすい点についてお話しします。

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インフルエンザ予防接種はセルフメディケーション税制で医療費控除対象に?

残念ながら、インフルエンザ予防接種はセルフメディケーション税制においても医療費控除の対象とはなりません。
というのも、医療費控除に該当するかどうかは、治療に関する費用かどうかという点で判定されるからです。これは、通常の医療費控除、セルフメディケーション税制のどちらも共通です。その点、インフルエンザ予防接種というのは、あくまでも「インフルエンザにならないように」という、予防目的での費用になってしまい、医療費に該当しないのです。

でも、セルフメディケーション税制では「インフルエンザ予防接種または定期予防接種(高齢者の肺炎球菌感染症等)の領収書または予防接種済証」という記載があります。だから、インフルエンザ予防接種が書いてあるのではないか、と思うかもしれません。でも、これは、セルフメディケーション税制を受けるにあたっての、「健康に関する一定の取り組みを行った」という証拠にできる書類の1つとしてインフルエンザ予防接種が使える、ということに過ぎないのです。

セルフメディケーション税制とは?

そもそもセルフメディケーション税制とはどんな意味なの?と疑問を浮かべる人が多いので、ここでセルフメディケーション税制の意味について確認しておきましょう。

セルフメディケ―ション税制の言葉を分解すると、

セルフ=「自分で」
メディケ―ション=「医療。病気を治す。」

という意味になります。そして、この2つを合わせると自分で病気を治すという意味になります。

ただ、重い病気の場合は自分で治すのは危険だし、当然病院での治療が必要です。だから、それで医療費が多くなった場合は従来の医療費控除を選択した方が良いでしょう。

でも、「ちょっとした不調で、医者に診察してもらわなくても市販薬で治せる」というケースだと、医療費はかからないので保険者は助かるけど、市販薬を買う人は、医療費控除が出来なくてちょっとガッカリするかもしれません。セルフメディケーション税制は、そんな人達に対しての税制優遇措置なのです。

もちろん、セルフメディケーション税制と通常の医療費控除を比べると、医療費控除の限度額は

セルフメディケーション税制→最高8万8千円
通常の医療費控除     →最高200万円

となっており、通常の医療費控除の方が圧倒的に大きいです。

でも、1年間の合計医療費(医薬品購入額)から差し引かれる金額は、

セルフメディケーション税制→1万2千円
通常の医療費控除   →10万円(所得合計額200万円までの場合は所得金額の5%)

となっており、セルフメディケーション税制の方が俄然お得になるのですよね。

まあ、セルフメディケーション税制の場合は病院にかからず市販薬だけの購入ですから、そんなに多額にならないものです。しかも、セルフメディケーション税制に該当する薬は限定されており、それだけで10万円購入するのは大変なことかもしれませんしね。

ちなみに、セルフメディケーション税制と通常の医療費控除のどちらを選択するか迷う場合は、国税庁の以下のページで試算ができます。

医療費控除とセルフメディケーション税制の減税額等を試算できます

また、セルフメディケーション税制による医療費控除の特例を受ける場合でインフルエンザ予防接種を受けたことを「取組」として使う場合は、以下のことが必要になります。

  • 「セルフメディケーション税制の明細書」の提出
  • インフルエンザ予防接種の領収書か予防接種済証(添付するか提示する)
  • 薬代(スイッチOTC医薬品)領収書の保存(確定申告期限の翌日から5年間)


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予防接種で医療費控除対象になるものは?

ところで、セルフメディケーション税制における取組として該当する予防接種は、国税庁のHPでは、インフルエンザ以外に「定期予防接種」も対象と書かれています。

でも、この「定期予防接種」って何でしょうか。
これは、法律に基づいて市区町村が実施する予防接種で、乳幼児や児童が集団接種する公費負担の内容が多いです(一部自己負担というのもあります)。具体的には、幼児期から児童期に集団接種する、B型肝炎ワクチン、日本脳炎ワクチン、BCG、MR(麻しん風しん混合)ワクチンなどが該当します。
ただ、現実的に考えると、セルフメディケーション税制においては、「申告者本人がこれらの取組を行うこと」が必要ですから、子供が予防接種を受けたからといって、それを取組として使えるわけではありません。

また、申告者本人が取組することを踏まえると、(高齢者対象の)肺炎球菌ワクチンくらいしか無いのですよね。

ちなみに、参考までにご説明しておきますが、「定期予防接種」ではない予防接種もあり、これを「任意接種」と言います。具体的には、おたふくかぜワクチン、ロタウイルスワクチン等があります。
任意接種の場合は全額自己負担であり、セルフメディケーション税制の取組の対象外となっております。
これらの予防接種を受けた場合でも、セルフメディケーション税制における取組としては認められませんのでご注意ください。
(インフルエンザも基本的には任意接種ですが、毎年大流行することから、セルフメディケーション税制の取組として認められているのでしょう。)


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さいごに

インフルエンザ予防接種は治療ではないので、セルフメディケーション税制でも対象外となります。ただ、健康に関する取組として認められるため、もしセルフメディケーション税制対象の医薬品を沢山購入した場合には、取組を行った証明としての使い道があります。
ですから、その可能性を考えて、確定申告の時期まで領収書は捨てずに保存しておく方が良いかもしれません。

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