1年間の医療費が多かった場合は確定申告の医療費控除で税金還付されます。
ですが、そのためには医療費10万円超になっていることが必要なんです。
コレって厳しいですよね。
でも実は、医療費は「通院にかかった交通費」も含められるんですよ。
ええっ、知らなかったわ!
今回は、医療費控除できる交通費にタクシーや新幹線代が含まれるか、また、交通費領収書なしだと申請はどうなるのか等をまとめました。
確定申告の医療費控除とは?どのくらい還付されるの?
医療費控除額は、1年間に支払った医療費から10万円を差し引いた額が基本です。
もし、生命保険給付金や出産一時金のような給付があれば、それも差し引いた額となります。
医療費控除を行うと、所得税が減額されますが、その額は、
(1年間の医療費-10万円)×所得税率
となります。
所得税が高い人ほど医療費控除すると還付額も高くなる仕組みです。
ちなみに医療費は「還付申告」で時効が5年のため、
その年に申請を忘れても5年前まで遡って申告できます。
医療費控除に交通費はどこまで含められる?
(1)電車、バス
通院に要した運賃は対象になります。電車の場合は領収書が発行されますが、忘れても大丈夫。
1年間分の通院に要した費用はエクセル等で入力しておき、確定申告時に印刷して添付します。
(2)新幹線・特急料金
交通費は通院に必要な最低限しか認められないため、新幹線や特急については原則対象外。
ですが、近くに専門医がいない、その医療機関でないと治療が不可能など
やむを得ない理由がある場合のみ認められます。
(3)タクシー
タクシーも(2)と同様に原則対象外。
ただし、深夜・高熱・怪我等で歩けない場合など、やむを得ない理由がある場合のみ認められます。
(4)付き添い交通費
通常は医療を受ける本人の交通費のみですが、小さい子供の場合など、
一人で通院できない場合は付添人の交通費も対象になります。
ただ、子供が入院している病院に母が世話のため通院する場合は、
本人が一緒でないため母の交通費は対象外です。
(5)乳幼児医療で医療費が0円の場合
交通費は通院したことの証明ができれば認められるため、
・医療費がかかった人の名前
・通院日
・病院名
・疾患名(風邪など、医療行為だと確認できる簡単な記録で大丈夫)
・交通費の金額
などを、通院した都度記録つけておくようにしましょう。
乳幼児医療では医療費は0円ですが、薬の容器代がかかることがありますよね。
この場合も、交通費管理するとともに領収書を添付すれば、両方とも大丈夫です。
交通費の領収書なしの場合はどうすればいいの?
電車、バスについては公共機関の領収書がなくても基本的に大丈夫です。
ですが、電車は領収書が発行されるため、もし新幹線代など特別なケースがあるなら
領収書を券売機で発行して保管しておくのが安心でしょう。
ですので、上にも書いたように、通院の都度、交通費明細をエクセル入力して管理しておくのが大切です。
国税庁HPでは医療費明細書フォームなどをダウンロードできますが、
自分で必要項目を入力して作成しても大丈夫です。
毎年発生することですし、一度作っておくと便利ですよ。
●医療費明細書だけダウンロードしたい場合はこちら。
→国税庁:医療費集計フォームのダウンロード
●確定申告書等を国税庁HPで作成したい場合はこちら。
→国税庁:確定申告書等作成コーナー
●確定申告書(PDF)をダウンロードしたい場合はこちら。
→確定申告書等の様式・手引き等(令和3年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)
まとめ
医療費控除の申請は、領収書をかき集めて集計するので面倒な作業ですが、
この手間を頑張れば還付してもらえるので、ぜひ手間を惜しまずやってみましょう!
■医療費控除には市販の意外な物も対象になるので、ぜひこちらもご一読ください。
→確定申告の医療費対象に予防接種や市販薬は?レシートの扱いは?