お彼岸にお墓参りをすることは知っていても、最近は家にお墓がなくて
墓参りの習慣がない人も増えているようです。
そんなまま結婚して長男の嫁になったら大変かもしれません。
結婚当初は別居でも、将来的には仏壇やお墓を引き継がなきゃいけないのに
早く姑が亡くなってどうしていいのか分からない、というケースもあります。
今回は、長男の嫁として知っておきたい彼岸のしきたりや
墓参りのマナーや持ち物についてお話しします。
お彼岸に長男の嫁がやることは?
私の場合は姑に彼岸のしきたりを教わる前に亡くなってしまい、
無知なまま葬儀や法要があったので、礼儀を知らない嫁だと
口うるさい親戚に批難されました。
姑が今も生きていれば、口やかましくても、頭を下げて
家のしきたりを教わっておくのが得策です。
後々恥をかいたり、親戚に批難されることもなくなるのですから。
一般的にお彼岸にやることは、次の通りです。
(1)彼岸の入りまでにやること
・仏壇掃除
・お供え…彼岸団子、ぼたもち(春)おはぎ(秋)。精進料理をお供えする家もあります。
(2)彼岸の中日頃
家族でお墓参り
別居の場合に嫁がやることは?
別居している場合は仏壇掃除等は不要ですが、先祖を大切にする気持ちを表すためにも
可能であれば、お彼岸には家族で訪問して仏壇にお線香をあげ、手を合わせましょう。
拝むのは訪問した時と帰る前の2回。「仏様を拝ませてください」とお願いしてから行います。
また、お供え物を持っていく場合は2~3000円程度で
お供え後に皆で食べられるお菓子や果物が良いでしょう。
「気持ちですが、仏様にお供えしてください」と言って渡しましょう。
ただ、長男の嫁は身内であり家の継ぐべきはずなのに、お供え物を持ってくるなんて余所余所しい
と考えてしまう姑もいるようですし、事前に持っていくべきか確認したほうが良いでしょう。
(私の場合、亡き姑はそのタイプでした。)
今のうちに姑から彼岸のしきたりを学ぼう
今は姑が全てお彼岸のことを行っており必要ない場合でも、将来引き継ぐことを考えると、
姑が健在なうちに彼岸のしきたりを教わって、メモしておくほうが安心です。
昔の人は体で身に着けているので、言葉で教わるよりも
どのように動いて行うのかを見て盗むほうが
確実に多くのことを身につけられるはずです。
家によって異なりますが、細々したことは沢山あるはずです。
・仏壇掃除の手順、方法
・お供え物の団子を作る…材料、作り方のメモ
・ぼたもちやおはぎなどのお供え…どこの和菓子屋さんで買ったかメモ
・他のお供え…先祖の好物をお供えしているケースも。
(そこまでしなくて良いという姑もいますが、1つ1つ煩いタイプもいるので注意しましょう。)
・お坊さんが自宅でお経を読む場合…座布団の出し方、お茶を出すタイミング、
お布施の金額、包み方、渡すタイミングなどをメモ
仏壇の掃除やお供えなどの準備を一通り終えた段階で、仏壇配置を細かくメモするかデジカメ撮影しておくと後で忘れても復習できるので便利です。
家族円満に引き継ぐための工夫を
姑の性格によって教わり方、学び方は異なりますが、いずれのケースでも
「作法を全然知らないままお嫁にきて申し訳ありません。
こんなことも知らないのかと呆れられるかもしれませんが、
お義母さんのやり方を身につけたいので色々教えてください。」
と言って、食らいついていく方が好感を持ってもらえます。
また、姑がしっかり仏壇やお墓を守っている場合であっても
息子である夫というのはあなたとほぼ同世代でしょうし、
家のしきたりに関する知識はあなたと同レベルだと思います。
ここで、夫も交えて姑から色々教わることができれば
夫婦同じ認識ができるし、信頼関係も深まると思いますよ。
夫の場合、細かい買出し知識などは不要ですが、
肝心のことには参加させて彼岸や墓参りのしきたりを
夫婦一緒に身につけていくのがおすすめです。
お彼岸のお墓参りマナー
ここでは仏教の基本的なお墓参りマナーをお話しします。
(1)お墓参りの前に、先に本堂・本尊にお参りしましょう。
手を洗って清めてから手桶に水を汲んで墓地へ行きます。
(2)お墓に到着したら一礼し、手を合わせて合掌します。
(3)お墓掃除をします。
・墓石の汚れ落とし
・周りの雑草取り、ごみ取り
・枯れた花を捨てて花立てをきれいにする
・線香入れの灰を捨てる
・古い卒塔婆の処分
(4)お供え(花・線香・水など)
・花(後で倒れないように茎は短かめに切ります)
・水(ひしゃくで水を汲み、墓石の上からかけて清めます)
・水鉢があれば、水を入れます。
・線香(線香に火をつけたら手であおいで消します。束になっている線香をそのまま供えるのは
あまり好ましくありません。)
・お供え物のお菓子や果物がある場合は、半紙か持参した器などを置いて、その上に供えます。
ですが、これはお参り後に持ち帰るようにします。
(お菓子や果物は、そのままにすると腐ったり、鳥などが来て食い散かして汚れるため。
持ち帰った物は食べましょう。)
(5)合掌、お参り
手を合わせて先祖の冥福を祈り、近況報告をします。
お参りの順番は、気にする場合は「血縁の濃い順」ですが、
その家のしきたりがなければ逆になっても特に問題ありません。
お彼岸お墓参りの持ち物や時間帯など
(1)掃除道具(墓地に借りられる物もあります)
・スポンジ、雑巾、歯ブラシ類(墓石の清掃に使用。金属製たわしは墓石を傷つけるためNG。)
・バケツ(スポンジ、雑巾等を洗うため。)
・軍手、鎌など…雑草を抜くため。強い雑草の場合は鎌が必要かもしれません。
・ほうき、ちりとり(墓地に備え付けがあれば不要。)
・ゴミ袋…ゴミや雑草を持ち帰るため。(墓地によってはゴミ捨て場が設置されており不要。)
・花バサミ(花屋で長さを調節してもらえれば不要)
(2)お参りに必要な物
・線香、マッチ
・お供えの花
・手桶、ひしゃく(墓地で借りられる場合が多いです)
お供えとしてお菓子などを墓地に備える場合は、置くための半紙なども必要になります。
《お墓参りの服装は?》
法要ではないので喪服でなくて普段着で大丈夫ですが、
墓地には他にもお参りに来る人がいるので
極端に派手な服装やキツい香水は避けましょう。
お墓参りに相応しい時間帯
お墓参りの時間は、特に決まりはありませんが、なるべく日中の早い時間帯がおすすめです。
霊園の場合は5時位に閉鎖されることが多いですし、
木が茂っているお寺だと、夏から秋は蚊が大量に出ることもあります。
ちなみに、私の嫁ぎ先の霊園はお彼岸中日の昼過ぎに行くと
周辺から霊園までの道路が1時間以上渋滞してしまい、
お参りを終えるまでに数時間かかるため、午前中に行くようにしています。
また、地方によっては午前中に行くべきだと考えるところもあるようですが、
これは他の用事よりもご先祖様を優先して考えるべき、
という古くからの教えなのだと思います。
まとめ
長男の嫁は、同居でなければ楽かもしれませんが、
やはり将来的に家を引き継ぐことを考えると精神的負担はあります。
彼岸のマナー知識は上に書いた通りですが、
家の考え方によって細々したことが違います。
姑に「何も知らない嫁でごめんなさい」と頭を下げて
聞けるうちに聞いて、身につけておくほうがいいですよ。
コメント
なんで長男の嫁がする前提なの?その家の人間である夫やその兄弟がすべきことですやん
もち様
コメントありがとうございます。
なるほど、今は時代が変わってきているのかもしれませんね。
私は20年前に田舎の方の長男(一人っ子)の家に嫁いだのですが、
姑はそういう考えではなかったけど、親戚や近所はガチガチにそういう考えで
姑が亡くなってから散々非難されてしまいました。
兄弟がいればまだそこまで非難されなかったのかもしれませんが。
また、夫も20年経った今は家のことを率先してやるようになりましたが
結婚当初は仕事が忙しくて家のこと何もしなかったんです。
そんな状況だったので、私の経験としては
「嫁はしっかりやらなきゃいけないんだなあ」という後悔があり、
備忘記録兼ねて記事にまとめたのです。
もし兄弟姉妹、親戚が仲良く協力しあえる関係だったら
「嫁がする前提」は考えなくても大丈夫だと思います。