うなぎ あなご はも違いは?どじょう なまず 土用丑の日どれ選ぶ?

雑学

うなぎとあなご、はもは見た目が似ていますよね。

また、どじょうやなまずは、見たらなんとなく分かるけど、
違いをきちんと説明して、と言われると難しいですよね。

今回は、これらの見た目や特徴の違いをまとめ、
土用丑の日に食べるのはうなぎ以外でもいいのか、栄養の点からお話しします。

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うなぎ あなご はも見た目や特徴の違いは?

うなぎとあなご、はもは似ていますが、生物学上の分類も近く、次のようになっています。

うなぎ・・・ウナギ目ウナギ科(全長1mが多い~最大1.3mくらい)

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あなご・・・ウナギ目アナゴ科(食用に多く使われるマアナゴはオス40cm、メス90cmくらい)

はも ・・・ウナギ目ハモ科(全長1mが多い~最大2.2mくらい)

3種類とも体長が細長いという共通点はありますが、見た目や特徴が異なります。

【色】
うなぎは黒色、あなご・はもは茶褐色です。

【鱗】
うなぎには鱗がありますが、あなご・はもには鱗がありません。

【模様】
あなごには頭から尾まで一直線の白色斑点模様があります。

【顔の形】
上の写真では分かりにくいのですが、よく見比べると顔の形は全然違います。
うなぎは下アゴが出ているのが特徴。
あなごは上アゴが出ているのが特徴。
はもは、口先が長く、口が大きくて目の後方まで裂けているのが特徴。

【皮膚呼吸】
うなぎは皮膚呼吸できるので陸に上がることができます(ただし体が濡れていることが必要)。

【住処】
うなぎは淡水魚で川や湖などに生息しますが産卵時だけ海に出ます。孵化した稚魚はレプトセファルス(葉形幼生)という透明な柳の葉のような形で、黒潮に乗り日本へ戻り川を遡るという、降河回遊(こうかかいゆう)形態です。
あなごやはもは普通の海水魚なので、一生海で過ごします。


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うなぎ どじょう なまずの違いは?

うなぎ、どじょう、なまずの3種類は生物学上の分類では全く異なります。

うなぎ・・・ウナギ目ウナギ科

どじょう・・・コイ目ドジョウ科

なまず・・・ナマズ目ナマズ科

【大きさ】
うなぎは1m程度ですが、どじょうは10~20cm程度、なまずは60cm程度です。

【色】
うなぎが黒色、どじょうは茶褐色、なまずは黒色が多いです。

【形】
うなぎやあなご、はも、どじょうが細いのに比べて、なまずは茄子の形のように太めで丸い形なので明らかに異なり見分けるのが容易です。

【鱗】
うなぎとどじょうには鱗がありますが(顕微鏡で見ないと分からないくらい小さい鱗です)、なまずにはありません。
なまずのような水底で暮らす魚は鱗が退化してなくなる傾向があります。なまずは、鱗がない代わりに大量の粘液を出すことで身を守ります。

【ヒゲ】
うなぎにはヒゲがありませんが、どじょうとなまずにはヒゲがついています。

【呼吸方法】
なまずはエラ呼吸ですが、うなぎとどじょうはエラ呼吸以外にも可能です。
うなぎは皮膚呼吸が可能なので体が濡れていれば地上でも生きられます。
どじょうは空気が足りなくなると水面に出て腸で呼吸をすることもあります。

【住処】
3種類とも淡水魚である点は同じですが、どじょうは川でも水田、用水路などに住み、なまずは川や湖、沼、水田、用水路などに生息しています。

うなぎの代わりに土用丑の日に選ぶものは?

うなぎ・あなご・はも

うなぎとあなごの生の場合の栄養成分を比較すると、
たんぱく質やビタミンCは同じくらいですが、
脂質があなごよりもうなぎが約2倍、ビタミンAは約5倍、ビタミンB1は約7倍、
ビタミンB2は約4倍、ビタミンDは約45倍あります。
うなぎの方が脂質が多いので濃厚な味で、あなごはあっさりした味です。

ちなみに、はもは関西では夏に欠かせない魚で料理に多く使われています。
ビタミンAやコンドロイチンが多く含まれているので、夏バテ防止以外にも肌の老化防止など美容に良いとされています。

うなぎの栄養価は非常に高いので、夏バテ防止という点から考えるとうなぎが3種類では最善でしょうけど、金額を考えると無理しなくてもいいのではないか?とも思ってしまいます。

うなぎ・どじょう・なまず

どじょうは昔から「うなぎ一匹、どじょう一匹」といわれ、小さいどじょう1匹がうなぎ1匹分の栄養価に匹敵するとされて、柳川鍋やどじょう鍋、唐揚げ、天ぷらなどで食べられていました。
石川県金沢市ではどじょうの蒲焼きが有名で、土用の丑の日にうなぎの蒲焼きでなくどじょうの蒲焼きを食べる風習があります。ただ、最近は価格の高騰やどじょうの苦味を嫌う人が多いので、うなぎの蒲焼きを食べる人も多いです。

なまずはスーパーには出ないため滅多に食べる機会はありませんが、釣りをする人は釣って自分で捌いて食べるようですね。なまずは泥のある所に住んでいるため、最低でも3日は泥抜きをする必要があります。

また、近畿大学准教授の有路昌彦氏は、6年間かけてナマズをウナギの味に近づける研究を重ねた結果、与える餌を改良して、当初は涙が出るほどまずかったナマズをウナギそっくりの味にすることに成功しました。詳細はこちらの記事をご覧ください。
ITmediaニュース

この研究は、ウナギの数減少の懸念がきっかけになったそうです。まだ成功してから日が浅いので単価が高いのですが、今後これが広まっていけば、ウナギよりも安く美味しいナマズの蒲焼きが食べられるようになるかもしれませんね。

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さいごに

うなぎ、あなご、はも、どじょう、なまずは一部似ていますが生物学上では異なります。
癖がある味の魚もいますが、泥抜きをきちんとして調理すれば美味しいです。

確かにうなぎよりも栄養価が低い魚もいますが「うなぎと比較すると劣る」程度であり、
他の食べ物と比較して劣るわけではありません。
ですので、機会があれば、これらの魚を食べるというのも良いのですが、
関東地方では土用丑の日にスーパーで購入しやすいのは、やっぱりうなぎです。
(あなごはうなぎよりも安いのですが、大きな魚屋に行かないと見かけません。)

土用丑の日にうなぎ以外の食べ物を、と考えるのであれば、これらの魚よりも
「う」のつく食べ物や「黒い食べ物」を考えるほうが安上がりのようですね。

■うなぎ以外の風習について知りたい場合はこちらをご覧ください。
土用の丑の日の意味は?うなぎの由来は?うなぎ以外の風習はないの?

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