派遣の場合は正社員と異なり面接はありませんが、代わりに職場見学を行い顔合わせをします。
このとき不採用になってしまうケースがあるのですが、顔合わせで受かる自己紹介方法はあるのでしょうか。
また、派遣先からの質問事項への答え方や「質問ありますか」と言われたときに何を言えば受けが良いのでしょうか。
今回は、派遣の顔合わせで採用されるための考え方をお話しします。
派遣の職場見学で不採用ってどういうこと!?
最初に、派遣の顔合わせで不採用と言われたときにどう考えれば良いのかをお話しします。
(1)顔合わせは100%採用されるものではない。
派遣先が就業前に派遣労働者を面接する行為は「派遣労働者の特定」する行為に該当するため認められていませんが、実際には、派遣先はどんな労働者か把握しないと心配ですし、派遣労働者もどんな会社で働くのか心配なので、派遣労働者の同意をもとに派遣元を通じて簡略化した職務経歴書を見せ、その後「業務打ち合わせ」=「顔合わせ」という形での面接が行われています。
「顔合わせ」は法的には「面接」の位置づけではありませんが、実際には面接と同格のものであり、100%派遣先で採用してもらえるというものではないのです。
(2)自分だけが悪い訳ではない。
何回も不採用と言われると凹みますよね。
でも、不採用になった理由は、必ずしもあなたが仕事ができないからではない可能性だってあるのです。
不採用になる理由というのは人それぞれ様々で、実は派遣会社と派遣先との関係で金額が合わないとか、営業担当と派遣先担当者の相性が悪いことだってあるかもしれません。
ですので、不採用といわれても、自分が何かいけなかったのかもしれない等と悩まないようにしましょう。
(3)今回は偶々縁が無かっただけの話。
派遣労働に限らず、正社員としての労働も、結婚のお見合いも、全て縁です。
仕事ができない人でも、偶々ニーズが合って会社の業務にちょうど良い適正があった場合は運良く採用されて楽しく働けるケースもありますし、仕事がバリバリできる人でも、運悪く企業の求めている経験と合わなければ採用されませんし、もし誤って採用されてしまったら、企業の要求通りに仕事をこなすことができず苦しい思いをするのです。
だから、あまり深刻に受け止めず、
「あーあ、今回は縁がなかったんだなあ。じゃあ、良い縁を探していこう!」
と気持ちを切り替えれば良いのです。
(4)不採用の理由を担当者に訊こう
気持ちを切り替えたところで、まずやっておくほうがいいことは、不採用になった理由を派遣元担当者に確認することです。
理由が分かれば、次に顔合わせがあった時の対策ができるはずです。
派遣労働の場合、正式な履歴書や職務経歴書は派遣先に提出してはいけないことになっているので、自分自身がどんな人物か、具体的にどのような仕事の経験があるのか、得意不得意などを、実は殆どの場合は派遣先担当者に説明できていない、と考えたほうが良いのです。
ですので、顔合わせの時に初めてあなたの人となりを知ったでしょうし、簡単なプロフィールを読んでイメージしていたのと違う、という可能性が非常に高いです。
また、実は派遣先では複数の派遣会社に依頼していて、他社から紹介された人が気に入って、そちらに決めたという場合もあり得ます。
この場合、比較検討ではあなたが劣る、と感じるかもしれませんが、相性の問題であって、優劣とは関係ありません。
とはいえ、やはり不採用が続くのは嫌ですし、早く働きたいですよね。
ですので、次に顔合わせという名の面接で自己紹介をどのようにすれば良いか考えていきましょう。
派遣の顔合わせ面接で受かりやすい自己紹介の仕方は?
顔合わせ面接の方法は会社の数だけ進め方が違うはずです。
ですので、細かいことを考えるよりも必要最低限何を伝えるべきかを理解しておき、その場でしっかり話せるよう心の準備をしておきましょう。
私の場合は派遣労働数社経験したのですが、自己紹介は最初の段階で派遣元担当者に任されてしまい、「簡単に自己紹介をお願いします」という感じの会社が多かったです。
さて、具体的にどんな内容を話せばいいの?と悩むかもしれませんが、上で話したように、実は派遣先担当者は、派遣元で作成した簡単なプロフィールしか読んでいないため、あなたのことをよく知りません。
ですので、顔合わせの時に一通り説明しなければなりません。
また、派遣労働の場合はスキルも重要ですが、どちらかというと、派遣先担当者や一緒に働く人たちとの相性・・・協調性があるかどうか、熱心に依頼した業務を引き受けて作業してくれるか、という部分を気にするものです。
そのため、顔合わせのときの自己紹介はとても重要です。
1.派遣元担当者に事前確認をする
顔合わせ面接では、駅で派遣元担当者と待ち合わせをしてから派遣先に向かうというパターンが多いです。
その際に、一緒に歩きながら会社の業務内容や一緒に働くであろう周囲の人数や様子を聞いてイメージしておきましょう。
また、他社との競合があるのか、自分の同意があれば即採用決定なのか等を聞いておくほうが良いですね。
また、派遣先担当者と合う前に、派遣先に提出したプロフィールがどんな内容か、書類があれば見せてもらうほうが良いかもしれません。
ここで確認しておくと、プロフィールに記載されていない自分の強みを話すこともできます。
2.簡単な自己紹介と経歴説明をする
自己紹介や経歴説明はどんな形でも良いと思いますが、必要と思われる項目を以下列挙しますね。
(1)氏名と年齢を言う
(2)最終学歴と最初の職歴、職務内容から説明。
職務内容は今回の業務に関係することを中心に話してアピールしましょう。
その会社を退職した理由は、相手に聞かれたら答えますが自分から言う必要はありません。(聞かれた場合の答えは、あくまでも前向きな理由として説明ししましょう。)
また、職歴が多い場合は全て話す時間がないので、「職歴が多くて話しきれないので、主な経歴を中心に説明いたします」という前置きをして、今回の業務に繋がりそうな職歴や、長い年数勤務した会社を中心に話しましょう。
派遣先担当者はあなたが「仕事を完璧にこなせる人」かを知りたいのでなく、「自社で依頼したい業務と同じような経験があるか、業務を依頼したら快く受けてくれる人物か」を知りたいので、自分を良く見せる必要もないし卑下する必要もない。等身大のあなたのまま、関係する業務を中心に事実を話せば良いのです。
派遣の顔合わせで質問はありますかと訊かれたら?
質問を受ける・質問する
自己紹介の後に派遣先担当者から具体的な質問があります。
主なものとしては、具体的な業務内容や、あなたの性格や業務における志向、例えばどんなことに遣り甲斐を見出すかなど。
これは、具体的に質問をして、
(1)業務をどの範囲まで依頼できるのか(時間外がOKか、希望から外れた業務はOKか等)
(2)あなたのコミュニケーション能力と、周囲との協調性に問題なさそうか
などを知るためです。
派遣の顔合わせで結婚しているか聞かれるの?
派遣労働の場合は派遣先に必要ない情報は提供されないため、結婚しているか子供がいるか等は顔合わせの段階まで伝わっていないケースもあります。
ですが、企業にとっては、折角採用した派遣社員には長く勤めてほしいと考えているため、非常に気になる情報なので、顔合わせ面接で確認してくる企業もあります。
採用される側にとってはこのような質問をされると「セクハラじゃないの?」と感じるかもしれませんが、企業にとっては長く勤めてくれる人かどうかを知りたいため、家族情報は不可欠なことが多いのです。
また、結婚して子育て中の女性の場合は、子供が学校を休む場合に会社を休まなければならない等、採用してもらうための条件をお互いに納得できるよう話し合う必要があるため、派遣元で登録する際にも説明したかもしれませんが、派遣先の会社でも子育てについて理解してもらえるかどうか、顔合わせの段階できちんと相談しておく必要があります。
「質問はあるか」と尋ねられたら?
顔合わせの最後に「質問はありませんか」と尋ねられることが多いのですが、質問が思い浮かばなかったら無理にひねり出す必要はありません。そして、業務内容、職場環境、就業時間等が問題なく「この会社でぜひ働きたい」と感じたなら最後に一言、次のようなことをアピールして終えましょう。
「本日御社のお話を伺って、是非働いて御社の力になりたいと感じました。よろしくお願いいたします。」
「頑張って働いてまいりますので、よろしくお願いします。」
まとめ
派遣の職場見学は、単なる顔合わせといっても採用面接と同じものです。
直接雇用ではないため採用、不採用はあなたが優秀かどうか、だけで判断されるものではないので、不採用だからといって凹む必要はありません。
ただ、理由を聞いてスッキリしたほうが次の活動に向けて前向きになれるので、あれこれ悩まず派遣元担当者に訊いてみましょう。
その上で、次にどのような心掛けで望めば良いのか考えていきましょう。
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