男女マークの♂♀はどっちがどっち?
と迷ったことがありませんか。
2つの記号は似ているので混乱してしまいますよね。私も昔は見る度に「あれ?どっちだったっけ?」と迷ったものです。
でも、マークの由来を知ると♂♀を一発で覚えられますよ。
今回は、男女マーク♂♀の由来や読み方、パソコンでの変換方法、覚え方等についてお話しします。
男女マークはどっちがどっち?
女・・・「♀」
となってます。
♂♀の入力方法パソコンは?読み方は?
でも、パソコンで「おとこ」「おんな」と入力しても、この記号に変換できません。
実は、♂は「オス」、♀は「メス」と入力するのです。
ちなみに、これらを忘れた場合は、「きごう」と入力して変換すると出てきます(ただ、「きごう」は多数の記号があるので探すのが大変ですが。)
また、文字化けの可能性を考えると、以下のUnicodeを知っておくと良いかもしれません。
♀・・・「U+2640」
男女マークの由来は?
♂♀は日本独特の男女(雄雌)のマークかなあと思うかもしれませんが、実は、世界共通で使われている記号です。
由来に関するポイントは以下の3つです。
- 古代ギリシアの天文学が起源だった
- 最初は「オス」「メス」でなく、「鉄」「銅」を意味する記号だった
- 初めて雄雌の意味で使ったのは植物学の父と呼ばれるカール・フォン・リンネだった
古代ギリシア人の学者達は、天体を観察しているうちに、その動きが四季の変化や動植物の生態に密接に関係していることに気づいて研究するようになりました。そこから派生して惑星の名称に古代神話の神々を使ったり、金属の名称にも関連付けました。
ここで、惑星と神々、金属の関係についてまとめておきましょう。
・男性らしいイメージ。
・象徴として「戦神マルス(Thouros)」を採用。
・金属は「鉄」。←武器を作るために使われる、赤く硬い性質。
【金星】
・女性らしいイメージ
・象徴として「美の女神ヴィーナス(Phosphorus)」を採用。
・金属は「銅」。←女性らしく緑に変化する柔らかい性質。
♂♀(オスメス)のはじまり
で、学者達は金属のことを表す時に、これらの単語を使っていたのですが、手書きだとこれだけ長い単語を書くのは手間がかかりますよね。そこで、文字を省略するようになり、記号化してくるのです。その結果が♂♀になったとされています。
参考サイト:GIMODO「♂♀記号の由来、知ってた?」
でも、まだこの時点では雄と雌の意味にはなっておらず、鉄を「♂」、銅を「♀」としか使っていなかったのですね。では、次に雄雌になった流れについてお話しします。
♂♀が雄雌になった訳
金属を意味する♂♀が雄や雌の意味になったのは18世紀のことです。その当時ヨーロッパの錬金術師達はギリシャ人の残した♂♀等の記号を使うようになっていたのですが、それをスウェーデン人の植物学者カール・フォン・リンネが「自然の体系」という著書(1735年発表)において生物学上の雄を「♂」、雌を「♀」と書き表したのがはじまりとされています。
ちなみにリンネは植物学の父と呼ばれる人物で、生物学上の分類単位である種や、綱、目、属を設けて階層的な位置付けを行いました。リンネはその後もこの記号を使い続けていき、他の植物学者や他分野の学者にも影響を与え、様々な人が雄雌のマークとして♂♀を使うようになっていったのです。
ところで、
♂♀の覚え方って由来とどう関係あるの?
と思う人がいるかもしれませんね。
実は、由来には諸説あり、上でお話ししたのが正しい説だとされているのですが、ちょっと似た別の説もあり、そちらの話をすると一発で覚えられるはずです。
次に、覚え方についてお話ししますね。
♂♀の覚え方 一発で覚える方法はコレ!
♂♀(雄雌)記号を一発で覚えるには、以下の2つの流れを理解しましょう。それで頭に入るはずですよ。
実は、この覚え方は沢山ある♂♀オスメスの由来の中の1つを利用したものなんです。
既にお話しした説と少し似ているのですが、ギリシャ神話では、♂は軍神マルスを表し、♀は美の女神ヴィーナスを表すとなっていましたよね。
【オス ♂】
この軍神マルスは戦いの神なので武器を持っています。それが「盾と槍」で、♂の記号は丸い盾と、その先に見える槍(矢印)を合わせた形だとする説です。
盾と槍がイメージしづらい人がいるかもしれませんね。こんな形ですよ。
盾が分かりにくいのでイラストもご紹介しておきます。
こう見ると、槍が「↑」、盾が「○」というのも納得ですよねー。
【メス ♀】
ヴィーナスは美の女神なので女性らしい美しさを兼ね備えた女神で、その象徴が「手鏡」なのです。♀の記号は「手鏡」を表しています。
手鏡は分かりますよね。
こういう形なのだと分かれば、どっちがどっち、と迷わなくなりますよね。
まとめ
♂♀の記号は「男女」でなく、「オス」「メス」とパソコン入力すれば変換できます。
♂♀の由来は昔の天文学者等が考えたことから派生したもので、古代神話や金属の名前との関連があり、後に植物学者が雄雌を表すのにこの記号を使ったことが発端です。
でも、記号化された♂♀は、どちらかというと、
♂=軍神マルスの盾(○)+槍(↑)
♀=美の女神ヴィーナスの手鏡・・・鏡(○)+取っ手(+)
という、記号を古代の神々にこじつけた俗説で覚える方が早いですよ。
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