流星群について子供に説明するのに安心のQ&Aマニュアル基礎編

天文イベント

2001しし座流星群1
引用元:http://www.astroarts.co.jp/gallery/meteor/leo/2001leo/1/index-j.shtml
「○○流星群が今の時期に見られる」と時々ニュースで話題になりますが、
それを見た子供に「流星群って何?」と質問されて困ってしまったことはありませんか?
私も実は天文音痴なのでさっぱり分からず困ってしまい、色々調べてみました。
今回は、流星群とは何か、どうして光るのか、地球に落ちてこないのか等を
天文初心者のお母さんでも子供に説明できるよう、Q&A方式でお話します。

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1)流星群の「流星」って何?

まずは、流星群の「流星」について考えましょう。

流星群の「流星」(りゅうせい)は、その名の通り「流れ星」(ながれぼし)のことです。
今回は子供向けの説明なので、身近に感じられる「流れ星」でお話しますが、
専門用語では「流星」と呼ぶそうです。

さて、流れ星はいったい何か?というと、宇宙空間に漂う小さな粒子=塵(ちり)のことで、
酸素や鉄、マグネシウム、ケイ素などを含む鉱物の粒子からできています。

この粒子の大きさは、数ミリから数センチ程度で非常に小さく、殆どが1円玉より軽いものばかりです。
重いものほど流れ星になると明るく光るのですが、せいぜい元の重さは10g程度でふわふわした粒子なのです。

2)流れ星はどうして光るの?

流れ星は明るく光って流れるのですが、どうして光るのかというと、とても速く動くことが原因です。

流れ星はとても速く、1秒間に40kmの速さまで達するものもあります。
秒速40kmの場合、時速にすると約144,000kmとなります。すごい速さですよね。

それに対して、地球は太陽のまわりを1年間で1周するのですが、
地球が宇宙空間を回転(公転)する速さは1秒間で30km。

このことから、地球と流れ星の速さを合わせた速さで、流れ星が地球へ突入してくると考えられます。
つまり、地球から流星を見ると秒速70kmで突入してくるように見えるのですね。

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そして、こんな物凄い速さで突入してくると、流れ星は大気圏に突入するときに
地球の空気とぶつかり摩擦で熱が発生して、プラズマ化し、
光るのです(高度100kmくらいの場所です)。
※プラズマ化・・・気体の分子が電離して、電荷を持った状態になること。

3)流れ星は地球に落ちてこないの?大丈夫?

とても明るい流れ星を見ると、すごく近くに落ちたように見えることもあるので
ドキドキしてしまうかもしれません。
でも心配いりません、これは目の錯覚なのです。
遠くの流れ星を見た時には地面の近くに落ちたように見えてしまうのですが、
実際には、少なくとも高度数十キロメートルのところで消滅してしまうのです。

流れ星は、地上から約100kmの高さで光った後、そのまま地上に落ちずに
70~90kmくらいのところで消えて無くなります。
大きいものでも、せいぜい40~50km程度のところで消滅してしまいます。
落ちていく途中で大気との摩擦により蒸発してしまうからです。

4)流れ星ってどうしていろんな色があるの?

流れ星は金色だけではありません。
光る原因は、流れ星の元の物質(塵)が地球の大気圏に飛び込んで摩擦を起こすため。
ですが、その分子や原子の種類によって色が違うのです。
マグネシウムや酸素の場合は緑色、窒素なら赤色等になるようです。
暗いものだと分かりにくいのですが、飛球のように大きく明るいものだと
色の判別がつきやすいようです。

5)流星群って何?

流星群は、まるで空の一点から次々と流れ星が噴き出してくるように見えるものです。
その一点(噴射ポイント)を、放射点または輻射点(ふくしゃてん)といいます。

その放射点にある星座や星の名前が、流星群の名前になっているのです。
だから、しし座流星群の場合は放射点がしし座にあり、
ふたご座流星群の場合は放射点がふたご座にあるというわけです。

ただ、実際には放射状に流れ落ちるのでなく、流れ星と流れ星は
平行に地球の地面へ向かって流れ落ちています。
これも目の錯覚なのです。

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まとめ

いかがでしたか。今回は流星群の基本的な話をしました。
これでお子さんのなぜ?何?も少し治まってくれるといいですね。
次回は、実際に見るには何を考えたらいいのか、もう少し踏み込んでお話します。
流星群について子供に説明するのに安心のQ&Aマニュアル実践編

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