流星群について子供に説明するのに安心のQ&Aマニュアル実践編

天文イベント

2001しし座流星群2
引用元:http://www.astroarts.co.jp/gallery/meteor/leo/2001leo/2/index-j.shtml
ニュースで時々話題になる、「○○座流星群」を耳にした子供に
「流星群って何?」と質問されて困ってしまったことはありませんか?

前回の基礎編では、流星群とは何か、どうして光るのか、
地球に落ちてこないのか等をお話しました。

今回は、もう少し踏み込んで、実際に流星群を見るために必要な知識について、
天文初心者のお母さんでも子供に説明できるよう、Q&A方式でお話します。

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1)流星群はどうして毎年決まった時期にあるの?

皆既日食や皆既月食のような、数年から数十年に1回の天体現象とは違い、
流星群は毎年決まった時期にあります。
昨年見逃してしまった、雨で見られなかった場合は翌年に期待できるのが嬉しいですね。

でも、どうして決まった時期にあるのでしょうか。
これは、2つのことが原因となります。

その1つは、流れ星の元の物質である塵にあります。
この塵は、彗星の軌道上に多く漂っており、帯状になっています。
(これをダスト・トレイルと呼びます)。

もう1つは、地球が太陽の周りを回ることです(公転)。

この2つ、ダスト・トレイルの中に地球が突っ込む時に、大量の流れ星が見られ、
これを流星群と呼ぶのです。
彗星の軌道と地球の軌道が交わるのが、毎年1回、同じ時期というわけなのです。

ちなみに、どうして彗星や小惑星の軌道に塵があるかというと、
彗星が太陽の近くに旅したときに落としていったり、
小惑星同士がぶつかり合って砕けたときにできるからだそうです。

2)流星群の見られる時期ならいつでも見れるの?

昼間明るいときも流星群は存在するのですが、暗い夜でないと目では確認できません。
また、夜でも満月に近いと明るくなってしまうので見えにくいです。
(満月に近ければ近いほど、大きくて明るいし、夜に出ている時間が長いので
流星観察し辛くなるのです。)

また、流星群の期間は1~2週間程度が多いのですが、
その中で徐々に増えてピークを迎え(「極大」といいます)、
次第に減少するという流れになります。

3)どんな流星群があるの?

1年間で十数種類の流星群が現れるのですが、その中でも三大流星群呼ばれる
「しぶんぎ座流星群」「ペルセウス座流星群」「ふたご座流星群」は
毎年だいたい安定して数多くの流れ星が現れるので、
初心者でも見やすいでしょう。
この3つについては、次のとおりです。

(1)しぶんぎ座流星群

時期:1月1日~1月7日
極大日:1月4日頃
1時間あたりの流星数:40

(2)ペルセウス座流星群

時期:7月17日~8月24日
極大日:8月13日頃
1時間あたりの流星数:50

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(3)ふたご座流星群

時期:12月5日~12月20日
極大日:12月14日頃
1時間あたりの流星数:80
(1時間あたりの流星数は、ベテランの人が暗く好条件の場所で観測した時に見られる予想数なので、
初心者が見る場合や、街の明かりがある場所だと半分以下に減ります。)

4)どこを向けば見られるの?

空のどっちの方向を見れば流星群が見られるかというのは、
流星群の放射点(流星が噴き出してくるように見えるポイント)や、
見ようとする日時によっても変わってきます。
また、放射点はあくまでも目安のポイントなので
その一点だけ集中しても、案外見逃してしまいます。

ですので、
見たい流星群の星座が、見たい日時にどのあたりに見えるのかを調べて、
そこを中心に広い範囲を眺めるのが良いでしょう。

ちなみに、星座の見える場所は星座早見盤で調べることができますよ。
星座早見盤製作キットはこちらでダウンロードできます。
http://www.nhao.jp/~tokimasa/hayami/hayami.html

星座早見盤の使い方が分からない場合はこちらをご覧ください。
http://www.nhao.jp/~tokimasa/hayami/useage.html

5)どこで、どうやって見る?

とにかく暗い場所を探しましょう。
明るい場所だと、実際にはたくさんの流れ星が流れても、ほんの少ししか見えないのです。
でも、暗いところは危険ですので、絶対に一人で見ないように。
必ず大人の男性と一緒に見ましょう。

また、周囲が広い場所、特に流星群の方角に高い木やビルなどがない場所がおすすめです。
本当は、自然豊かな場所の方が良いでしょうけど、毎年チャンスがあることですから、
できれば家の近所で良い場所を見つけられたら良いですね。

そして、見る方法ですが、望遠鏡はいりません。
自分の肉眼で見るほうが、あちこち同時に現れる流れ星を一度に見られますよ。

また、双眼鏡は持っていても便利でしょう。
放射点に的を絞って見れば、かなり暗い流れ星も見ることが可能ですので、
短い流れ星もたくさん見られるでしょう。

流星群を見るときの注意事項

(1)流星群は出来るだけ長く見ましょう

何故かというと、自分の目が暗い場所に慣れるまでに少なくとも10分はかかるからです。
明るい室内から急に外に出ても、10分間は目が慣れていないために流れ星を見落としてしまう可能性が高いからです。

(2)楽な姿勢ができるよう工夫しましょう

長時間空を見上げることになるので、首や肩が痛くなるかもしれません。
出来れば、地面に敷物を敷いて寝転がったり、
公園のベンチに寝転がったりすると疲れにくいですね。
(ただ、そういう姿勢が出来るか、周囲に気をつけてくださいね。)

まとめ

流星群について、2回に分けてお話しました。
お子さんのなぜ?何?がこれで解消できたらいいですね。
ぜひ、気になる流星群が見られるよう星座早見盤でチェックして、
親子で星空を眺めてくださいね。

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■もう一度流星群の基礎を確認したいかたはこちらをご覧ください。
流星群について子供に説明するのに安心のQ&Aマニュアル基礎編

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