お彼岸には嫁ぎ先や実家の墓参りをする家庭は多いと思います。
でも、夫や子供の予定を考えるとココしかない、という理由で、
お宮参りや早めの七五三などのお祝い事を
お彼岸にやりたいとこともあるでしょう。
そんなとき、
お彼岸はお墓参りする日だから、仏滅と一緒で
お祝い事をしてはいけないのかしら?
と一抹の不安を覚えることはありませんか?
今回は、彼岸と祝い事の関係について簡単にまとめました。
お彼岸の由来は?
お彼岸は、元々は仏教の考え方が起源とされています。
春分の日や秋分の日が
- 太陽が真東から昇り、真西に沈む
- 西にあると云われている「あの世」に最も近くなる
このことから、
お彼岸は、家族で墓参りをして先祖供養をする期間
という風習になったようです。
仏滅のような、「祝い事をしてはいけない期間」というよりも、
砕けた言い方ですと、
「涼しい時期なので墓参りをして、心安らかに先祖を思い起こす期間」
なので、心安らかにしている時期にお祝いする
という気分になるのが難しかったのでしょう。
お祝い事の場合、自分だけ喜ぶものでなく、
参加者全員が喜びを分かち合うものですし、
ご先祖様にお思いを馳せながら行事を楽しむ
というのは落ち着けないものですよね。
ちなみに、お宮参りや七五三の行事は神社にお参りする行事です。
結婚式の場合は仏前式や人前式というのもありますが、
神前式や教会式が一般的ではないでしょうか。
いずれにしろ、お彼岸と祝い事はルーツが全く違うのです。
お彼岸と祝い事は駄目という理由を知ろう
お彼岸と祝い事はルーツが違うのでやっても問題ないのでは?
と思われるかもしれません。
ですが、気になる説があるので書いていきますね。
(1)仏教の様式と神道の様式を重ねてはいけない
このような説があるそうです。
同じ部屋に神棚と仏壇を置くべきではないという考え方と同じです。
ですが、
お彼岸は仏教の行事というよりも
暦上の行事として捉えるべきものなので、
お宮参りの後でそのまま墓参りする、
墓参りの後にお宮参りする
というようなことがなければ問題ありません。
(2)お彼岸に祝い事をしてはいけない、という言い伝えがある
この言い伝えでは、お彼岸の他に、お盆期間も避けるべきとされているようです。
田舎に行けば行くほど、こういう言い伝えが常識とされている傾向が強いようです。
祝い事のほか、お見舞いや大きな買い物などもしない、という風習も
地域や家庭によってはあるそうです。
可能だったら、嫁ぎ先や実家のしきたりがどうなっているか確認してから
祝い事の計画をするほうが無難でしょう。
自分の状況にあてはめてみよう
遅いのよ、もう計画してしまったわ!という方もいるでしょう。
計画を知らせた段階で実母や姑に厳しく叱られてしまった、
というケースもあるかもしれません。
そんな方のために、年配の方と揉めるのを回避する方法をまとめました。
(1)別の日に変更する
自分たちは気にしないけど、年配の方々の猛反対があると
後々の親戚付き合いにも影響しますし、
可能だったら別の日に延期するというのも1つの方法でしょう。
(2)その日に決行する・・・事前にお詫びの言葉を添える
一生に一度の祝い事。適当でなく理由があって決めた特別な日ですよね。
そして、お彼岸の時期は暑くも寒くもない、とても過ごしやすい気候ですから
本来であれば招待する方々も参加しやすいはずです。
ですが、風習を重んじる方々にとっては、そちらには考えが及ばず
風習だけを気にしてしまうのも当然のことです。
ですので、
「お彼岸は避けるべきと分かっていましたが、
他の日は予約が埋まっており、変更することが出来ませんでした」
という、お詫びの言葉を添えて招待することで、非常識扱いされないでしょう。
この場合、招待される方々も本来ならお彼岸には自分の家の墓参りをするでしょうし、
2ヶ月以上に、祝い事をいつ行うか知らせるべきです。
また、お彼岸は7日間あるのですから、
子供がいる場合は別の日に家族で墓参りをしたり
実家や嫁ぎ先の仏壇で線香を手向ける行為を通じて、
子供に「お彼岸には墓参りをする習慣がある」ことを教えつつ、
年配の方々に「自分たちがご先祖さまを大事にしている」
ということをに伝える姿勢が大切でしょう。
まとめ
お彼岸に祝い事をやってはいけないという意見は風習を重んじる年配の方に多いです。
実際には種類が違う行事なので、気にしなくても良いのでは、と考えるかもしれませんが、
行事というのは円満な親戚付き合いがあってこそ嬉しさを分かち合えるもの。
今後数十年という長い期間の付き合いになるのですから
嫁ぎ先や実家と仲良くできるよう、ちょっとした気配りが大切でしょう。
くれぐれも、「お彼岸は先祖供養をする期間」ということを念頭に動いてくださいね。
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