電車で長いトンネルに入ると、突然耳がキーンと痛くなることがありませんか?
多くの大人の方は、トンネルに入った瞬間に違和感を覚える程度でしょう。
でも、小さい子供を連れていると、子供が耳の痛さにビックリして、
酷いときにはパニックに陥ることもあるのではないでしょうか。
これには理由があるのです。
今回は、この理由と対策についてご説明します。
トンネルで耳が痛くなる原因は?
耳の痛くなる原因は、気圧の変化なのです。
トンネルの中を電車が速く走る場合、
電車の周りの空気が前から後ろへ移動する流れが生じるのです。
ここで、流体力学におけるベルヌーイの定理により
(空気の流れが速くなると圧力が下がる)、
電車の周囲の気圧が下がるのです。
電車の中はいわば密閉された状態ですが、
完全密閉ではなく隙間というのが存在しています。
その隙間から空気が外へ漏れて流れると同時に、電車内の気圧も下がります。
そのすると、耳の鼓膜内部の状態が変化してしまうのです。
まるで耳の中に風船が存在し、それがプーッと膨らむがごとく痛くなってしまうのです。
特に、子供は大人に比べて耳の鼓膜から鼻の奥に繋がっている器官が細いため、
余計に耳が痛くなりやすいのです。
また、大人であっても耳の弱い人、鼻炎等のトラブルでお悩みの方などは
同様に耳が痛くなりやすいと思われます。
ちなみに、飛行機が空中に浮くときや、エレベーターで高層階へ行くとき等も
同じ原理になります。
トンネルで耳が痛くなるのを防ぐにはどうしたら良いの!?
体が丈夫な大人にとっては大したことない症状かもしれませんが、
子供は耳の器官が細いため痛みを感じやすいし、不安を感じやすいもの。
ですので、家族で旅行に行く時などは飛行機や新幹線を利用するケースもあるでしょうし、
あらかじめ予定が判ったら、対策しておきたいですね。
対策としては次のようなものが効果的です。
(1)耳栓
プール用の耳栓だと遮蔽性があるようですが、
最近の気圧対策用の耳栓は
音がきちんと聞こえるものが多いようです。
気圧の変化にはかなり効果があるということですので、
旅行に行く際には事前に揃えておきたいものです。
(2)アメを舐める/ガムを噛む
耳栓をうっかり買い忘れた場合、アメを舐めるのも効果があります。
アメを舐めて唾液を出すのが効果的なので、アメでなくてもガムでもOK。
子供には、アメを舐めさせて楽しませているうちに、トンネルなどの
気圧の変化が終わってしまうと思います。
(3)その他
- 唾を飲みこむ
- あくびをする
- 飲み物を飲む
唾液を出すのが効果的ですので、このような方法もあります。
でも、子供にとっては、何もないところで
意識して唾を出して飲み込むのは難しいと思いますので、
出来れば耳栓かアメやガムを用意するのが良いと思います。
まとめ
トンネル内で起こる耳の痛みの原因が、気圧の変化にあり、
それは身近なグッズで予防できることがお分かりいただけましたか。
電車は快適に乗りたいもの。
子供が楽しみにしている旅行などで、不快な思いをさせるのは嫌ですよね。
電車に乗る前のちょっとした工夫1つで、
親子で楽しく電車に乗れるので、ぜひ試してみてくださいね。
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