お歳暮やお中元シーズンになると、
子供の習い事の場合は先生に贈るべきかと悩みますよね。
我が子も以前ピアノを個人の先生に習っていたので、
その教室の他のお弟子さんはどうしているんだろう?と
気になっていました。
今回は、子供の習い事の先生へのお歳暮についてお話します。
お歳暮の意味は?
お歳暮が日本の伝統だったので、私たちの親世代(今の60~70代)に聞くと
習い事の先生にお歳暮などを贈るのは常識と言われることが多いですよね。
お歳暮は、今では年末に行われる贈答行事となっていますが、
元々は、新年を迎えるにあたり、年神様さまに供えるための物を持ち寄ったのが始まりです。
1年間の締めくくりなので、「来年もお付き合いを継続させて欲しい」
という意味も込められています。
そんな意味なので、以前はお正月準備を始める12月13日頃が時期でしたが、
最近ではやや早くなっており12月初旬に贈り始めています。
忙しい時期なので直接訪問するのは迷惑という考え方もありますが、
特にお世話になった方の場合は直接持参し、1年間のお礼として挨拶したいものです。
習い事の先生に贈る?贈らない?
1)一般的な考え方
実は私、音大出身で楽器の先生をやった時期もあるので
お歳暮やお中元をもらったこともあります。
また、ピアノやその他楽器の先生をしている友人も多いので
よく話を聞くのですが、
基本的には、毎回の月謝が「お礼」なので、それで十分と考える先生が多いです。
お歳暮やお中元を贈られたからといって、
その生徒だけを熱心に教えるとか、
贈らなかった生徒を差別するとかは無いそうですね。
昔は「先生」というのは偉い立場と考える人もいたようですが、
習う側というのは「お客様」のようなものですし、
お客様が気を遣って月謝以上のことをする必要はないでしょう。
2)物よりも大切なのは「感謝の気持ち」
お歳暮・お中元のような金銭的な物よりも、感謝の気持ちが大切でしょう。
お世話になっているという感謝の気持ちがあれば、
お歳暮という形式でなく、旅行土産を渡すなど、
ちょっとした気持ちの表現があります。
また、指導する側からすると、そういう立派な「物」よりも、
親の「気持ち」であり、お礼の言葉や手紙などを伝えてもらうほうが嬉しい、
とピアノの先生をしている友人が言っていました。
先生としては、生徒に対してどのようにしたら上達するだろうかと
心を砕いて日々考えているので、
気持ちが通じることがなによりも喜びだという話でした。
夏休みでレッスンがない時に親子連名での暑中見舞いはがきを送ったり、
冬休みの年賀状などに一言、
「いつも子供がお世話になっています。
おかげさまで、だいぶ上達してきて家で楽しそうに弾いています。
これからもよろしくお願いします。」
のような、感謝の言葉を添えてあると嬉しいようですね。
逆に、普段通っている近くの生徒なのに、
宅急便でただ物だけ送ってこられるほうが寂しい、という話です。
先生としては、感謝の気持ちはコミュニケーションでもらうほうが嬉しいようです。
音大やコンクールを目指す場合は?
一般的な趣味の範疇での習い事なら上の考え方で
「感謝の気持ち」だけで大丈夫だと思います。
でも、音大を目指すとか、コンクールを目指して
毎日数時間練習するような場合は
ちょっとレベルが違うと思います。
何故かというと、こういう世界に入ろうとする場合、
ものすごくお金がかかるんです。
私もかつて音大を目指したので知っていますが、
単価の安い楽器でも1時間のレッスン費用が数千円。
ピアノやバイオリンのような楽器で、
有名な先生に師事すると3~4万円かかると言われています。
才能と本人の努力だけでは成り立たない世界で
師弟関係がとても大事なのです。
そのためには親のバックアップがとても大切で、
お金をかけるのは当然だし、
子供に対して教えてくれる先生への感謝の気持ちというのは
想像以上に重要なんです。
月謝には新札が当然だし、コンクールに出るなら
臨時レッスンや当日付き添いがあるかもしれないし、後日のお礼は当然のこと。
そういう世界なので、年に2回のお歳暮・お中元というのは
生徒の親としての誠意であり、感謝の気持ちとして当然になってくるのですよね。
月謝が普通の習い事よりも高いんだから、それ以上お金をかけられないわ!
という考えで感謝の気持ちをすっ飛ばしてしまうのは良くないのです。
先生の生徒に対する熱意を感じて、感謝する気持ちが
子供の才能を伸ばすことに繋がっていくのです。
まとめ
塾のような習い事と違って、ピアノのように師弟関係が大切な習い事は
感謝する気持ちを先生に伝えることが非常に重要です。
そして、趣味レベルなら、気持ちを言葉や季節の便りで伝えれば十分でしょう。
でも、プロを目指すなら感謝の気持ちの伝え方は全然違います。
お歳暮やお中元を贈るべきかどうか、
お子さんが習い事でどうしたいのか、目標地点がどこかで違ってくるので
お子さんがどうしたいのかを確認するところから考えてくださいね。
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