降水確率の意味は?何%から傘を持つべき?一時雨と時々雨の違いは?

雑学

tenkiyohou
今日の天気予報は降水確率30%。
この場合、出かける時に傘を持っていくべきか迷いませんか。

実は、降水確率の意味を間違って解釈している人は案外多いのです。
ここでは降水確率の正しい意味を理解し、何%から傘を持っていくべきか、
また、天気予報で出てくる一時雨と時々雨の違いや、
どちらが雨が降りやすいかなどをお話しします。

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降水確率の意味は?

降水確率は、
「1日を4つに分けた時間帯の中で、対象地域の全体において、1時間に1mm以上の雨が降るか」
という確率予報です。

(4つの時間帯は、0~6時、6~12時、12~18時、18~24時に分けられています。)

つまり、逆から見ると、降水確率には次の事項は考慮されていません。
・1mm未満の雨
・雨の強さ
・雨の降る時間が対象時間帯のいつか。

そして、降水確率の意味を知らない人が勘違いしやすいのが次の点です。

(1)対象地域内で雨の降りやすい地域と降りにくい地域がある

例えば東京地方の場合は、山が多い西部は雨が降りやすいのですが、東に行くほど降りにくくなります。
それを丸めた形での降水確率の数値なのです。
雨雲は東京地方の上空にあったとしても、東京地方全ての場所の上にあるわけでなく、抜け穴もあります。
そのため、山のような降りやすい地域でなくても降る、降らない、の差は出ます。
ある地点では雨が降っていたけど、隣町は降らなかった、というケースもあり得ます。

また、降水確率はあくまでも「確率」なので、例えば降水確率50%と出た場合、その予報が100回出たら50回雨が降れば予報的中という意味になるのです。
(50%という数字はコンピュータで算出された確率を10%刻みで発表するため、45%~54%という範囲になります。)

(2)1mm未満の雨は案外多い

霧雨や、それ以外でも1時間で1mm未満の雨は案外多いため、降水確率0%であっても雨が降るケースはあります。

今日は降水確率0%だったから布団を干して出かけたところ、なぜか雨が降ってしまい布団がずぶ濡れになってしまった、ということもあるので降水確率というのは「何%以上の場合に雨が降るか」という指標にはならないのです。

(3)「%」と降る時間の長さ、強さは無関係

例えば0~6時までの降水確率が60%の場合、その6時間中60%(約3時間半)で雨がずっと降っている状態をイメージしたり、降水確率20%時の雨よりも強い雨が降ったり、雷が鳴るかもしれない、とイメージするかもしれませんが、これらは全て無関係です。
正しくは、「0~6時までの間で1mm以上の雨が降る、という予報を100回出した場合に60回は降っている」という意味なのです。


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降水確率は何%から傘を持つべき?

では、降水確率何%から傘を持って出かけるべきでしょうか。
イメージとしては、30%以上、40%以上、という人が多いと思います。
でも、上に書いたように降水確率0%でも降ることがあるので、単に降水確率だけで傘を持つかどうかを判断するのは危険です。

そこで活躍するのが降水短時間予報です。
降水短時間予報は気象レーダーによる雨雲の動きとコンピュータの数値を元に算出されるため、西から天気が崩れる場合で数時間後にどうなるかを知りたいときに便利です。
その時点から6時間先までの降水分布を1km単位で予測するため通常の降水確率よりもかなり細かく正確性が高くなります。
気象庁/降水短時間予報はこちら

また、更に細かい予報が、降水ナウキャストで、これは降水短時間予報が6時間分の予報であるのに対して、5分間隔で1時間先までの降水の強さを予報するものです。
気象庁/高解像度降水ナウキャストはこちら

でも、毎回降水短時間予報をチェックしてから外出するのは面倒なので、ものすごく迷う天気以外では、天気予報をセットにして考えるのを習慣づけるのがいいでしょう。

例えば、
天気予報が「くもり」で降水確率が40%の場合と、
天気予報が「くもりのち雨」で降水確率が40%の場合、
くもりのち雨のほうが、同じ40%でも雨の可能性が高いですよね。

また、降水確率があまり高くなくても、隣の県が降りそうな予報だったり降水確率が高かったりする場合は、用心して傘を持つほうが良いかもしれません。

人によっては雨が降る場合は偏頭痛があったり、関節痛があったりするのでそれで決めるというケースもあるようですが、私の場合はそういう体の兆しはないので、天気予報もきちんとチェックして、最終的に傘を持つか迷った時には出かける前の空模様を眺め、風がどんな感じかで判断することが多いです。

そうそう、週末のレジャー計画を立てようと週間天気予報を見ることがありますよね。
この場合、天気予報が「くもり」で降水確率40%というケースは後で予報が晴れになったり、雨になったり、と変わることもあるため、油断せず最新の予報を確認したほうが良いですね。

天気予報の一時雨と時々雨の違いは?降りやすいのは?

天気予報を聞いていると出てくる言葉で紛らわしい言葉がありますよね。
特に分かりにくいのが「一時雨」と「時々雨」です。
この2つの違いは、降り方の性質と、降っている時間の長さにあります。

一時雨・・・雨が連続して降り、降っている時間の長さが予報期間の4分の1未満
時々雨・・・雨が断続的に降り、降っている時間の長さが予報期間の4分の1以上2分の1未満

例えば、
朝6時から夕方6時までの間の予報が「くもり一時雨」の場合、くもりが9時間以上あり、雨が3時間未満降るのですが、一度止んでしまえばもう降らないという状態です。
朝6時から夕方6時までの間の予報が「くもり時々雨」の場合、雨は3時間以上6時間未満降っている状態ですが、降ったり止んだりすることがあります。

ちなみに、「くもりのち雨」は、予報期間前半がくもり、後半が雨のことです。

似たような天気を並べると、

(1)くもり一時雨・・・予報期間中、雨が4分の1未満。
(2)くもり時々雨・・・予報期間中、雨が4分の1以上2分の1未満。
(3)雨時々くもり・・・予報期間中、雨が2分の1以上4分の3未満。
(4)雨     ・・・予報期間中、雨。

この4種類では一番上から雨が降りにくく、下に行くほど降りやすくなります。

さいごに

降水確率はあくまでも予報地域内での「確率」で1時間に1mm以上降る場合の確率です。
そのため、単純に数字が低いから雨は降らないだろう、と思い込むのは大間違いで、0%でも雨が降るケースもあるもです。

ぜひ、天気予報と合わせて考えたり、気になる場合は降水短時間予報を確認するなどしてから傘を持っていくか決めましょう。

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