冬物衣類は洗濯が難しいと思ってクリーニングに出していたけど
お金かかって大変だから自宅で出来たらいいな、と主婦なら考えますよね。
実際、冬物衣類であっても自宅で洗えるものは色々あります。
ですが、失敗が怖いので洗濯方法はきちんと理解する必要があります。
今回は、自宅で洗えるかどうかの判断や注意すべき点、
冬物の洗濯方法としてセーターの洗い方までをご紹介します。
冬物衣類の洗濯は自宅で出来るの?
冬物の洗濯といえども、普段着る物はこまめに洗い、きれいな状態で着たいですよね。
ですので、基本的には家で洗い、大事な物だけクリーニング屋に出す方向で考えましょう。
では、最初に洗えるか洗えないかの判断基準について確認しましょう。
洗えるかどうかの判断基準は?
(1)「水洗い×」でなければウール100%でも自宅で洗える。
(2)「ドライのみ」表示でも、実は手洗いできるものが多く存在する。
(3)素材が縮みやすいか確認する。
(2)の「ドライのみ」表示が多いのは、メーカー側の防衛策なのです。
乱暴に洗うと縮みや型崩れなどが起きてしまう素材については、
自分の洗い方を棚に上げてクレームする消費者を恐れて
この表示にして自宅で洗うことを牽制していると考えられています。
勿論、(1)(2)共に自宅で洗う場合、縮みや型崩れを防ぐために手間をかけて洗う必要があります。
《縮みやすい素材と縮みにくい素材》
(3)の素材について、よく使われている物は次のようになります。
- 縮まないもの・・・綿・アクリル・ポリエステル
- 縮みやすいもの・・・レーヨン・ウール
では次に、洗える物とクリーニング屋に出すべき物を確認しましょう。
自宅で洗える物
主な物は以下のとおりですが、実際には洗濯表示で手洗いOKかを確認しましょう。
・セーター類(普段着)
・ブラウス、ズボン類
・毛布・羽毛の肌がけ布団
・子供のダウンジャケット
クリーニングに出すべき物
・スーツ
・毛皮・革製品
・アルパカ、カシミヤ、アンゴラ
・絹
※絹やアルパカ、カシミヤ、アンゴラなどの高級素材については
洗濯上手になったら自宅で洗っても良いかもしれませんが
高級素材なので初心者はクリーニングに出すほうが安心です。
(絹を家で洗う場合は、ドライ専用洗剤を使い、ぬるま湯で押し洗いします。)
冬物衣類の洗濯方法の基本
水洗いする際にいくつか条件を指定されることもあるので
洗濯表示マークの指示に従うことが大切です。
注意が必要な衣類は、次の指定が多いです。
・温度・・・30度以下
・洗剤・・・中性洗剤(「ドライ用洗剤」を使えばOK)
・強さ・・・弱い押し洗い
「押し洗い」ってどの程度?
洗濯というと、ごしごし洗うイメージがありますよね。
じゃあ、押し洗いってどの程度押すの?という疑問が湧いてくるのですが、
これは「手で優しく押すイメージ」になります。
衣類をきれいに畳んで両手で優しく押し、繊維を傷つけないようにするのです。
絶対に揉んではいけません。
冬物の洗濯で失敗する原因は?
冬物衣料を自宅で洗濯するのが怖い原因の1つに「縮み」問題があります。
セーターを洗って縮むのは、ウールが羊の毛だからです。
羊の毛には人間の髪の毛と同様にキューティクル、ウロコがあります。
洗濯機で洗ったり、手洗いでも揉んで洗うと
ウロコ同士がひっかかって縮み、元に戻らないのです。
つけ置き洗い、つまり、優しく20~30回押し洗いするだけにします。
冬物のセーターの洗濯方法は?
では実際に、セーターの洗濯手順を確認しましょう。
(1)洗濯表示の確認
ドライマーク○×は気にせず、水洗い○であればOKです。
(2)初めての時は色落ちチェック。
ドライ用洗剤の原液を目立たないところにつけて5分間置きます。
白い布で軽く押さえて色がつく場合は、他の衣類と混ぜないで洗います。
(3)目立つ汚れを下処理する。
汚れやすい襟や袖口などは確認して、気になったら下処理します。
ドライ用洗剤原液をつけてタオルでしばらく優しく押さえておくときれいになります。
(4)洗う
【洗濯機マーク】~洗濯機でOK。
型崩れ防止のため、洗濯ネットに入れて「手洗いコース」にしましょう。
ドライ用洗剤には柔軟剤成分は少なめなので別途柔軟剤も使うほうが
静電気を防ぎ、ふんわり軽く仕上がります。
脱水は短めにします。
【手洗いマーク】
ドライ用洗剤を入れたおけに汚れが外になるよう畳んだ衣類を入れて、
20~30回手のひらで優しく押し洗いします。
ドライ用洗剤の洗い方は「衣類に洗剤を通すことにより汚れを落とす方法」なので、
ごしごし洗うのでなく、衣類を水中で浮かせたり沈めたりして衣類に洗剤を通すのです。
たたんだまま軽く脱水し、水を替えて2回程度すすぎます。
2回目のときに柔軟剤を入れ、脱水します。
脱水は2回とも洗濯機を使います。
脱水時間は1回目15~30秒程度、2回目30秒程度です。
畳んだまま、洗濯機に入れて型崩れしないようにします。
【水洗い×・ドライマーク○】
洗濯機のドライコースか、手洗い(つけこみ洗い※)します。
※つけこみ洗い方法
ドライ用洗剤を入れたおけに、汚れが外になるよう畳んだ衣類を入れて15分程度つけこみます。
その後は、
洗濯機で脱水(15~30秒)
→1分漬け込みによるすすぎ
→洗濯機で脱水(15~30秒)
→1分漬け込みによるすすぎ(柔軟剤を入れる)
→洗濯機で脱水(30秒)
という手順になります。
つけこみ洗いは、ごしごし洗いだけでなく、押し洗いもNGです。
(5)陰干し
洗い終わったら型崩れや伸びを防ぐため、すぐに形を整えて干しましょう。
皺になっていればそこを軽く手で叩いて伸ばします。
直射日光を避けるのは変色防止のためです。
ハンガーに吊るすと水の重みで伸びてしまうため、
セーター類は平干しにします。
セーター干し用ネットがあれば使いますが、
なければ風呂蓋の上にバスタオルを敷いて置く方法もあります。
その他衣類はハンガーにかけて風呂場で陰干しにします。
まとめ
冬物はちょっと注意すれば自宅で洗濯出来る物が多いです。
ぜひ洗濯表示を確認して、優しく丁寧に洗ってくださいね。
■洗濯に関する記事はこちらにもあります。
→ドライクリーニングとは?洗濯表示マークと水洗いの基礎知識
→ダウンコートの家庭での洗濯方法は?失敗したら元に戻せる?
→学生服の洗濯の仕方は?家で洗う時の洗剤等欠かせない条件は?
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