ドライクリーニングとは?洗濯表示マークと水洗いの基礎知識

生活の知恵

大事な衣類をクリーニングする際のドライクリーニングとはどんな意味か、
また、洗濯表示のドライクリーニングマークや専用洗剤などは
どう判断して使うかご存知ですか。

今回は、衣類の洗濯を専門店に任せっきりにせず
自宅で水洗いしたいと考えたときに役立つ基礎知識をご紹介します。

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ドライクリーニングとは?長所と短所は?

ドライクリーニングの「ドライ」は「水を使わない」という意味です。
水やぬるま湯の代わりに工業ガソリンなどの有機溶剤を使い、洗剤を溶かして洗う方法です。
19世紀にフランスの染色業者が、油汚れは油で落とすときれいになることを
偶然発見したことから考えられた洗濯手法です。

ドライクリーニングの長所は?

(1)油汚れ(口紅やオイルのシミなど)がよく落ちる。
(2)型崩れ・縮みを防ぐ。

ウールなどの衣類は水を含むと膨らんで繊維の性質が変わってしまい、
型崩れや縮むなどの欠点がありますが、ドライクリーニングすると変化せず
元通りになります。

ドライクリーニングの短所は?

(1)汗や食べ物など水汚れが落ちにくい。
ドライクリーニングだけだと、汗や食べ物などの水溶性の汚れが蓄積されて
衣類が黄ばむことがあります。

(2)色落ちや素材によっては痛むことがある。
有機溶剤は非常に溶けやすく、色落ちしたりボタンが溶けることがあります。
ドライクリーニングに出す場合は、可能かどうか確認しましょう。

洗濯表示マークのドライクリーニングの意味は?

ドライクリーニングと似ている言葉は複数あります。
正しい洗濯のためには違いを理解する必要があるので、ここで4つの言葉を確認しましょう。

(1)ドライクリーニング

水を使わず工業ガソリンなどを使って洗う方法で、クリーニング屋さんにお願いします。
(工業ガソリンは燃える危険があるので家でドライクリーニングは出来ません。)

型崩れや縮みが心配の衣類を、クリーニング屋でドライクリーニングしてもらうと
型崩れなどしないできれいに仕上げてもらえます。

(2)ドライクリーニングマーク

ドライクリーニングができる衣類につけられる洗濯表示。
ドライクリーニングしか出来ないのではありません。

洗濯表示は3種類あります。
ⅰ)dryok1・・・ドライクリーニングOK。
ⅱ)dry2sekiyu・・・ドライクリーニングOKだけど、石油系溶剤を使用すること。
ⅲ)dry3NO・・・ドライクリーニングNG。

(3)ドライクリーニング用洗剤

ドライクリーニングOKの衣類は型崩れや縮みが心配なのですが、
ドライクリーニング用洗剤を使うと、型崩れや縮みが少なくてすみます。

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ですが、あくまでも家庭での洗濯ですのでドライクリーニングでなく「水洗い」です。
また、中性洗剤なので、通常の弱アルカリ性の洗剤に比べると洗浄力が弱いと感じるかもしれません。
そのため、洗濯上手な人は通常の洗剤で洗うこともあるようですが、
これにはコツが必要なので洗濯初心者はドライクリーニング用洗剤のほうが無難です。

(4)ドライコース

洗濯機の洗い方コースの1つです。
普通、洗濯機は水をかき回すことで汚れを落としますが、
ドライコースは、ほとんどかき回さないで細かい振動を与える程度の、
緩やかな水洗いなのです。

普通のコースしか使っていない場合、これを初めて選ぶと
「ほとんど水が回らず、つけ置きしてすすぐだけ」という印象なので
これで洗濯できているのだろうかと心配になるかもしれません。

実際、洗濯機で洗うと痛みやすい素材を痛めないために作られた、軽い洗い方なので、
気になる汚れがある場合は、洗濯機で洗うよりも丁寧に手洗いするほうが
きれいに落とせるのでおすすめです。

ドライクリーニング表示衣類は家で水洗いOK?

洗濯記号はいろいろありますが、ドライクリーニングの基礎知識として理解しておきたいのが
ドライマークと水洗いマーク。

(1)ドライマーク○・水洗い○
(2)ドライマーク×・水洗い○
(3)ドライマーク○・水洗い×
(4)ドライマーク×・水洗い×

4通りのパターンがあります。
ここで注意したいのが、ドライマークは
「ドライクリーニングしか出来ない」という意味でなく、
「ドライクリーニングをしても良い」という意味なのです。

ドライクリーニングは、あくまでも、クリーニング屋さんが
石油系溶剤を水の代わりに使って洗剤で洗うこと。
「家でもドライができる」というのは、ドライ用洗剤を使って水洗いするという意味です。

ですので、ここでいうと、(1)と(2)が家庭で洗濯できます。
(3)は水洗いすると色落ちする可能性が高いので避けたほうが良いものです。

だから、ドライマークがついているからといって、クリーニング屋さんにお願いしないと
洗濯物が駄目になってしまうのではありません。

ドライクリーニングも水洗いも出来ない場合はどうするの?

素材や作りなどによってドライクリーニングも水洗いも不可のケースがあります。
毛皮や本革の場合は費用がかかってしまいますがクリーニング屋さんに出しましょう。

家で出来ることとしては、
ぬるま湯に中性洗剤を少量薄めた液を布に浸して、
汚れを優しく拭く程度です。

(4)になる原因が、様々な素材が集まって出来ている物の場合は
部分的に水洗いできそうなこともありますよね。
この場合、毛皮や本革が混じっていなければ試みてもよいかもしれませんが、
大事な衣類の場合はクリーニングのほうがおすすめです。

拭き掃除限定素材としては、
毛皮・本革・麦藁帽・紙繊維使用した帽子などがあります。

まとめ

ドライクリーニングはイメージしにくいかもしれませんが、

・ドライクリーニング
・ドライクリーニングマーク
・ドライクリーニング用洗剤
・洗濯機のドライコース

この4つを理解すると洗濯に対する苦手意識が減ると思います。
最初は戸惑うかもしれませんが、ぜひ理解して洗濯上手になりましょう。

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