トイレの黒ずみが落ちないけど、耐水ペーパーを使ったら陶器が傷つかないか心配だなあ。
と悩んでいませんか。
今回は、
・トイレの黒ずみに耐水ペーパーを使っても大丈夫なのか。
・トイレ陶器が傷つかない耐水ペーパーの番手は?
・黒ずみをこすらず落とす方法はあるのか。
以上についてまとめました。
■トイレ掃除の疑問について、以下の記事も参考になりますよ。
→便器の尿臭い原因は?消臭にクエン酸や重曹を効果的に使う方法は?
→便器の掃除でタンクは?トイレ手洗い水栓金具の緑青は掃除できるの?
トイレの黒ずみに耐水ペーパーだと傷つかない?
トイレに耐水ペーパーは、神経質な人なら使わない方が安全です。
というのも、耐水ペーパーを使うと細かい傷がつきやすいからです。多少なら傷ついてもいい、と思える人や、目が悪くて傷をそこまで気にしない、というなら問題ないのですが。
ちなみに、トイレ便器の多くは陶器でできていますが、陶器の傷というのは一度ついてしまうと、その傷に汚れがつきやすくなってしまいます。トイレは衛生面が大切なので、出来るだけ傷つかないように使っていきたいですよね。
ただ、トイレに耐水ペーパーは絶対に使えないわけではありません。陶器でも使える耐水ペーパーもあるんですよ。
次に、その耐水ペーパーの選び方についてお話しします。
陶器用の耐水ペーパーは何番手が適切?
トイレの黒ずみに耐水ペーパーを使いたいのであれば、番手が大きいものを選ぶ必要があります。最低でも2000番、できれば3000番の方が良いでしょう。
2000番の場合、強く擦ると陶器のツヤがなくなる可能性がありますが、3000番であればツヤが落ちずび汚れがきれいに落ちるはずです。
耐水ペーパーを濡らす理由
耐水ペーパーは文字通り、耐水紙や耐水性ボンドを使っているので水で濡らしても問題ありませんし、実際に使う際には水で濡らすのが特徴です。
水を使う理由は、削った粉が飛び散らないし、目詰まりしにくく摩擦熱を抑えられるからです。
逆に、水に浸さないと傷つきやすいので、対象物を傷つけたくないなら絶対に水に浸してから使って下さい。
耐水ペーパーの番手について
耐水ペーパーの研磨力は、番手の数字によって識別されています。
番手の数字が小さいほど目が粗く、研磨力が強いです。
番手が大きくなるほど目が細かくなり、研磨力が弱くなります。
どんなときに傷つけてしまうか、というと、対象物の硬さよりも研磨力が強い場合です。
トイレの便器は陶器製ですが、陶器の硬さはガラスと同じ程度です。(陶器表面の上薬は焼くことでガラス質のコーティングになっており、硬さもガラスと同じです。)
一方、耐水ペーパーの3000番の研磨力はガラスや陶器の硬さよりも弱いです。そのため、便器を耐水ペーパーで擦っても傷つきません。
耐水ペーパーの使い方
(1)耐水ペーパーを持ちやすい大きさに切ります。(5cm×5cmくらいが使いやすいです。)
(2)水に浸してから使います。
耐水ペーパーはどこに売ってるの?
ところで、2000番までは入手しやすいですが、3000番になるとホームセンターなどでも見かけません。ですので、インターネットで注文する方が確実に入手できます。
ちなみに、普通の木の工作で使う紙やすりは、耐水でなく普通の紙やすりで80番や150番、240番くらいが多いです。
耐水ペーパーの3000番には、以下のリンク先で購入できますよ。
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トイレの黒ずみをこすらず落とすには?
耐水ペーパーの3000番はなかなかホームセンターで売ってないし、ネット通販だと届くまで時間かかるし、今すぐ黒ずみを落とす方法はないのかな・・・と思う人もいるでしょう。
トイレの黒ずみを落とす方法は他にもあるので大丈夫です。
そもそも、トイレの黒ずみがなぜ発生してしまうのか、というと、いくつか原因があるのですが、カビや尿石が原因であることが多いのです。
そして、カビや尿石だったら、最初に洗剤で溶かす方法を試す方が早くキレイにできるかもしれません。
では、洗剤で落とす方法についてお話しします。
【便器の汚れ落としに使う薬剤】
- カビが原因の場合・・・塩素系漂白剤(ハイター、カビキラーなど)、研磨剤入りクレンザー(トイレマジックリン強力クレンザーなど)
- 尿石が原因の場合・・・酸性洗剤(サンポール、クエン酸、お酢)
(1)汚れている箇所に薬剤をつける。
(2)トイレットペーパーを垂らして、更にその上に薬剤をつける。
(3)1時間程度浸け置きする。途中で乾かないように薬剤を追加する。
(4)トイレブラシやメラミンスポンジ等で擦って汚れを落とす。
以上が基本の手順ですが、トイレの黒ずみで一番気になるのは、水たまり(いわゆる「さぼったリング」)と便器のふち裏ですよね。
そこで、水たまり部分と便器のふち裏の落とし方については細かく手順をお話しします。
水たまり部分の黒ずみ(=さぼったリング)の落とし方
便器の水たまり部分とその上の境にできる黒ずみは「さぼったリング」ともいいますが、この原因は主にカビや埃です。
カビや埃が水垢汚れや水に含まれている鉄分が混じったりすると酸化して黒ずみが出ることがあり、この場合は、研磨剤入りクレンザー(トイレマジックリン強力クレンザー等)を使うことで汚れが落としやすくなります。
(1)便器の水を出来るだけ抜きましょう。
(紙コップ等で掬う方法もありますが、私は大抵ラバーカップで水を強制排出させています。)
(2)研磨剤入りクレンザーを汚れ部分につけてからトイレットペーパーを貼ります。
貼り具合によって、もう少し薬剤を追加できればペーパーの上からかけます。
1時間湿布しましょう。
(3)トイレブラシ等※で擦って汚れを落とします。
(最後はビニール手袋をして直接汚れが落ちたか確認する方が確実です。)
※通常であればこれで落ちるのですが、黄ばみの場合は尿石が原因なので、サンポール(塩酸)を使います。性質が違う洗剤を同時に使うのは危険ですので避けましょう。
便器ふち裏の黒ずみの落とし方
便器のふち裏は特に汚れやすいのですが、尿はね放置による尿石が主な原因です。ですので、ふち裏は最初からサンポールを使った方が良いでしょう。
掃除方法は、上でご紹介したように、ふち裏部分にサンポールをつけて、トイレットペーパーをつけてから更にサンポールをつけ、1時間程度湿布します。(乾燥しないよう、途中でサンポールを追加します。)
ただ、ふち裏は壁際になっており、トイレットペーパーをつけるのが難しいですよね。ですから、厚手の紙であるキッチンペーパーなどを使った方がトイレに湿布しやすいかもしれません。ただし、キッチンペーパーなどトイレに流せない物を使う場合は必ず使い終わった後のキッチンペーパーは流さず燃えるゴミとして処分しなければなりません。
約1時間浸け置きした後は、使い捨て手袋をつけた手で、メラミンスポンジを使って汚れを落とします。
2種類の薬剤両方とも試して落としきれない部分があったら、その時点で残った汚れに対して耐水ペーパーや、他のタワシで汚れを擦り落としていきましょう。
トイレ黒ずみの研磨材は?
ハイターやサンポールなど強力な薬剤で落としきれない場合の多くは、水垢が長い間蓄積されたケースです。これはかなり固まってしまっているケースが多いので、汚れを耐水ペーパーなどで削り落としましょう。
耐水ペーパーなら3000番で便器に負担にならないものを使うか、それでも心配なら、クレンザーや、研磨剤付きスポンジ※、重曹&クエン酸などを使いましょう。
ここで陶器や便器などを削れる道具をいくつかご紹介します。
マーナは、研磨剤入りの消しゴムです。
洗剤で落とせなかったトイレの水垢や頑固な汚れでも、この商品を使えばきれいに落とせる評判です。
持ち手が長くアーチ状になっているため、便器のふち裏まで届き、操作しやすいです。また、専用ケースがあるので消しゴムが折れにくいです。
トイレの黒ずみを防ぐには?
今後黒ずみを防ぐためには、もちろん日々の掃除も大切ですが、その他にもできることがあります。
トイレのコーティング
きれいに汚れ落としを終えた後、車用ガラス撥水コート剤(ガラコなど)でコーティングすると良いですよ。水垢が付きにくく、拭くだけで落ちるようになります。
以下のようなトイレ用のコーティング剤も販売されています。
ただし、コーティング剤が乾燥するまでに時間がかかるので、外出前か寝る前など行う時刻を考える必要があります。
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トイレのブルーレットはNG
また、ブルーレットなどタンクの上や中に置く薬剤は、長期間使い続けるとタンク内が黒ずんで汚れてしまうためおすすめしません。
トイレに重曹
トイレのタンクは湿気が多いのでカビが生えやすいです。カビが繁殖してしまうと、そこから便器の水が出るところに黒ずみが発生しやすくなります。
逆に言うと、普段からタンク内をきれいにしておけば、便器の黒ずみを防ぐことができるのです。
タンク内の掃除は重曹を使いましょう。
やり方は簡単です。重曹(紙コップの半分程度)をタンクの中に入れて6時間以上放置し、トイレタンクの水を流すだけです。
この重曹掃除は1ヶ月に1回程度で大丈夫です。
さいごに
今回ご紹介したのは、陶器製の便器が前提です。パナソニックの「アラウーノ」等、プラスチック系樹脂で出来ている便器も時々あるので、その場合は耐水ペーパーを使うことはできません。くれぐれも、取扱説明書の指示に従ってお掃除してください。
トイレの黒ずみはカビや水垢など複数の原因があり、硬くこびりついている可能性があります。そのため、ときには耐水ペーパーで黒ずみを削り取っていく必要も生じます。
ただ、耐水ペーパーの選び方を誤ると便器に傷つけてしまうので注意してくださいね。
また、耐水ペーパーの前にカビキラーやサンポールなどでも落とせる可能性があるので、今回ご紹介した方法も試してくださいね。
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