タオルを長い間使うと、洗濯機できれいに洗っても臭いことがありませんか。
また、薄っすら赤くなることや、ごわごわに硬くなることもあります。
今回は、臭くなったタオルや赤くなったり硬くなったタオルを元に戻し、
ふんわり仕上げるコツについてお話しします。
タオルを洗っても臭い場合はどうすればいいの?
タオルを洗濯しても臭いがとれない場合は、次の2通りの臭い取りがあります。
1.粉末タイプの酸素系漂白剤を使う方法
通常のように洗剤だけで洗った後に次の作業を行います。
(1)40~50度のお湯に粉末タイプの酸素系漂白剤を入れてつけ置きします。
お湯3Lに対して酸素系漂白剤を大さじ2を目安とします。
つけ置き時間は1時間以上です。
(2)しっかりすすいで脱水します。柔軟剤を使う場合は、最後のすすぎの段階で少し入れます。
(3)天日干しします。
液体タイプの酸素系漂白剤は、臭いを予防する働きはありますが、粉末に比べて濃度が低く弱いため、一度臭いが出た場合(=雑菌が繁殖している)は殺菌するほどの強さがありません。
ですので、必ず粉末タイプを使いましょう。
また、塩素系漂白剤は殺菌力は強いのですが、生地を傷めるため使わないほうが良いでしょう。
2.煮沸消毒する方法
煮洗いするほうが、漂白剤よりも細菌を繊維の中からきれいに追い出すことが出来るのでおすすめです。
(1)通常の煮沸消毒
煮沸消毒の場合は通常であれば漂白剤等は不要で、気になる洗濯物を鍋に入れてグツグツ煮ます。
鍋がない場合は、ふたの付いているバケツにタオルを入れて、沸騰したお湯を入れて10分程度つけ置きします。
この場合、洗濯機や浴槽は熱湯に弱く傷むので、絶対にバケツ代わりに使ってはいけません。
(2)厳重に煮沸消毒したい場合
すごく強烈な臭いや次にお話するような赤カビ、黒カビなどの殺菌と漂白をしたい場合は、洗剤と漂白剤を使った煮沸消毒がおすすめです。洗剤や漂白剤は高温のほうが洗浄力や漂白力がアップしますし、カビにも効果が高いです。
※この場合は洗浄力や漂白力がアップするため、粉末タイプの酸素系漂白剤でも色落ちする可能性があるのでご注意ください。
【必要な道具等】
・大きめの鍋(ホーローかステンレス鍋。アルミ鍋は不可。)
・粉末タイプの酸素系漂白剤(塩素系は高温になると塩素ガスが出て危険ですので絶対に使ってはいけません。)
・洗剤(出来れば石けん系)
(1)鍋にお湯を沸かしてから洗剤と漂白剤を入れて弱火にして、洗濯物を入れて煮ます。
(70~80度を維持し、グラグラさせません。噴き出したりはねたりする危険性もあるのでお湯はあまり多く入れ過ぎないようにして、火をつけている間は目を離さないようにしてください。また、換気にも注意しましょう。)
(2)温度が下がったら簡単に絞り、洗濯機できれいにすすぎ脱水します。
【タオルだけが臭くなる理由は?】
タオルと他の洗濯物を同じように洗濯した場合でも、タオルだけが臭くなりやすいですのですが、これには理由があります。
タオルは使ったら絶対に濡れますが、他の洗濯物は使って濡れるとは限りません。
使い終わってから洗濯するまでの時間が長くなればなるほど、濡れているタオルは他の洗濯物よりも細菌が繁殖してしまうからです。
細菌は「水・栄養・温度」の3条件が揃った場合に繁殖するため、「タオルを使って濡らす」という行為は繁殖を大きく助長するのです。
ですが、この条件が1つでも減れば繁殖の速さを抑えることが可能です。
この中で減らしやすいのは「水」。使ったタオルを洗濯カゴに入れる前に一度広げて干して乾かせば、臭いの発生を抑えることが可能です。
洗面所やトイレのタオルなどは、毎日何度も使うためすぐに濡れてしまうのですが、毎日数回新しいものと交換して乾かしてから洗濯したほうが良いでしょう。
タオルの洗濯 赤くなるのを消すには?
タオルが赤くなるのは赤カビが原因です。
きちんと洗って漂白剤に浸け置きすれば殺菌できて、赤いシミもきれいに消えます。
上記の「臭いを取る方法」2通りのどちらかできれいに落とすことが可能です。
(「1.粉末タイプの酸素系漂白剤を使う方法」の場合、色柄物は粉末タイプの酸素系漂白剤を使いますが、白物で塩素系漂白剤を使える場合はそちらのほうが良いでしょう。)
ただ、赤カビの段階ではまだこれで落ちますが、赤カビを放置すると黒くなります。
黒カビになると塩素系漂白剤やカビキラーでも取れなくなります。
黒カビの殺菌処理は上記の赤カビの処理と同じで1~2時間のつけ置きで死滅させることができますが、黒いシミは残ってしまいます。
残った黒いシミはそのまま使い続けても大丈夫ですが、気になる場合は雑巾やボロ布として使ったほうが良いかもしれませんね。
タオルの洗濯 硬くなるのをふんわりに戻すには?
【縦型全自動洗濯機の場合】
タオルが硬くなったり黒ずんだりするのは、洗濯物の詰め込みすぎが原因です。
洗濯物を詰め込みすぎると汚れや洗剤がきれいにすすぐことができずに残ってしまいます。
最近の全自動洗濯機は節水が意識されており、洗濯機のセンサーに任せると詰め込み過ぎになってしまうようです。
もしタオルが硬くなったり黒ずんだりしている場合は、洗濯機の水位が低すぎないか確認し、必要に応じて手動で水位を調節するほうが良いでしょう。
(洗濯物は「水の中に全て浸かっている状態」が望ましいです。)
【ドラム式洗濯機の場合】
ドラム式洗濯機場合は洗濯方法が「叩き洗い」のため、タオルのループが潰れてしまい、ぺちゃんこになるためです。
これを改善するには、短時間でもいいので乾燥機で乾燥させるか、乾燥機を使わない場合は下記の方法で干す、という2つのどちらかの方法によりふっくら仕上げることができます。
ドラム式洗濯機の場合は使う水の量が少ないため、柔軟剤を使うと、柔軟剤が洗濯物によけいに残って洗濯物を黒ずませることがあるため、柔軟剤は使わないほうがよいですし、使いたい場合は、少なめにしたほうが黒ずみを防げます。
【黒ずんだタオルを復活させるには?】
黒ずみを落とすため、上記の「臭いを取る方法」2通りのどちらかを行います。
【硬くなったタオルを復活させるには?】
上記の「臭いを取る方法」2通りのどちらかを行い、繊維の中の汚れをしっかり落としてから、干す前にタオルを二つ折りにして両端を持ち、10~20回程度バサバサ振ってから干しましょう。
大きく振ることで、洗濯時に潰れたタオルのループが起き上がり、本来のふんわり感が戻ります。
ただし、かなり古いタオルで既にループが無くなったり捩れてしまった場合は復活しません。
まとめ
タオルは頻繁に使って濡れるため、細菌が繁殖して臭ったり、
赤カビ、黒カビなどがつきやすいです。
洗濯後に酸素系漂白剤でつけ置きするのが効果的な殺菌方法ですが、
黒カビは完全には見た目がきれいに落とせないので、
日々使う時に細菌が繁殖しないよう注意して使いましょう。
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