キッチン排水溝のつまりは自分で修理可能なのかしら?
それとも、業者に依頼しないと駄目なのかしら。
水廻りは約10年経つと故障してメンテナンスが必要になると言われていますが、我が家も例にもれず、築10年目でキッチン排水溝のつまりが発生して大変な目に遭いました。
今回は、自分で修理する方法と、業者に依頼しなければならない判断基準、排水溝が詰まらないようにするための予防対策について我が家の経験を元にまとめました。
キッチン排水溝のつまりを自分で修理する方法は?
キッチン排水溝のつまりを自分で修理する方法で代表的なのが以下の2つです。
1.ラバーカップ(スッポン)を使う方法
2.タオルを使う方法
では次に、1つずつ具体的なやり方をお話しします。
ラバーカップ(スッポン)を使う方法
よくトイレ詰まりに使う道具ですが、キッチン排水溝の詰まりにも効果があります。
(トイレ用のラバーカップは汚いのでキッチン用を別に購入した方が良いですね。)
【使い方】
(1)排水溝に密着させるようにラバーカップを垂直にかぶせて穴を塞ぎます。
(2)水が溜まっていなければ、カップ部分が水に隠れるくらいまで水を入れます。
(3)カップ部分を穴に密着させたまま、ゆっくり押したり引いたりします。
(これを繰り返します。)
【注意】
・押したり引いたりする際に水が飛び散るため、周りに特大ごみ袋等を敷いておきましょう。
・ラバーカップの動かし方は、押すときはゆっくり、引くときに力を入れて勢いよく抜くことが重要です。
(水圧の変化で付着した油汚れを動かしたり、衝撃による粉砕で詰まりを解消します。)
ラバーカップがない場合(タオル1枚使う)の方法
ラバーカップがない場合は、タオルを1枚用意して使います。
(1)タオルを排水溝の穴に入れて栓をします。
この時、タオルの端は流しから出しておきます。
(2)流しに80度以上の熱湯を6割程度の高さまで入れます。
(3)流しから出しておいたタオルを引っ張り、栓を一気に抜きます。
ただ、キッチン排水溝が詰まった場合、簡単に解決できないことも多いです。なぜかというと、詰まりの原因が単純じゃないからなんです。
詰まりの原因については修理するにあたって知っておく方が良いので、ここで詳しくお話ししておきますね。
キッチン排水溝の詰まりの原因
キッチン排水溝が詰まった場合、
食べカスや油なんて捨てた記憶がないのに、何故詰まるの!?
・・・と思うかもしれませんが、これは酸性石鹸(石鹸カス)が詰まりの原因であることが非常に多いです。
酸性石鹸は、食器洗い洗剤を使って食器を洗う際に、洗剤と油が結合して発生する汚れで、粘着性のある灰色のような汚れの塊です。
(洗浄成分であるアルカリが足りないという理由で「酸性石鹸」と名づけられたものです。)
日々食器洗いや炒め物、揚げ物などをしたフライパンを洗っているうちに、排水溝に酸性石鹸がベットリ付着していき、気づかないうちに排水溝がドロドロ状態になって蓄積された結果、通り道が狭くなり、ある時点で詰まってしまうのです。
排水溝は水廻り別に設置されており、トイレや洗面所なども詰まることはありますが、酸性石鹸のおかげでキッチンの詰まりが一番厄介なのです。
では、次に、自分で修理できるか業者に頼んだ方が良いかの判断基準についてお話ししましょう。
キッチン排水溝の修理を業者に依頼する判断基準は?
上記「ラバーカップ」や「タオルを使う方法」で解消できない場合は業者に依頼する方が良いです。
もちろん、自分で修理する方法もあるんですよ。その方法は、ワイヤー式パイプクリーナーを使う方法です。
ちなみに、そのワイヤー式パイプクリーナーは安い物で2000円程度から買えます。ただ、これはあくまでも家庭用商品なんです。水道屋さんが使っているパイプクリーナーは業務用なので機能が優れているけど高額です。
家庭用が業務用に比べて劣るのは、作りが簡素であるため、油分の付着による詰まりの場合は届く範囲でしかきれいにできないことです。だから、詰まりがきちんと直る保証がないのです。
(ワイヤー式パイプクリーナーが効果を発揮するのは、大きな食べかすや異物を落とした場合です。使い方は、排水口からワイヤーを入れていき、ゴミをひっかけて取り除くという方法です。)
また、流しの下がS字配管になっている場合はそこが詰まりの原因である可能性もあり、もしこのS字配管部分が外せる構造であれば、外して確認し、汚れがあったらきれいにして戻すという方法もありますが、固くて外せない・素人には外せない構造も多いので無理に外さないようにしましょう。
ワイヤー式パイプクリーナーやS字配管の点検等は難しいこともあるため、ラバーカップやタオルを使う方法を行って解消できなければ、早めに業者に依頼しましょう。
【賃貸住宅の場合の注意事項】
賃貸住宅の場合は殆どの場合、排水管については大家さん負担の設備なので、借主に詰まらせた責任がなければ(変な物を入れて詰まらせた等)修理費用は大家さんが負担することになります。
そのため、自分で業者へ依頼するのでなく、管理会社経由か、直接大家さんに修理をお願いすることになります。
(ここで自分で勝手に業者に依頼してしまうと、自分で費用を負担しなければならないのでご注意ください。)
我が家の排水溝修理【体験談】
我が家でも2年前にキッチン排水溝が詰まって修理を依頼したことがあるのですが、偶々水道屋の知人がいたので、そこに依頼しました。そして色々話を聞いたところ、よく「安く修理できますよ」と宣伝している業者は、あれこれ足りないとふっかけて、最終的に結構な金額を請求してくるところが多いので注意が必要だそうです。
今回のようなキッチン排水溝の詰まりの場合は、我が家の場合は、業務用パイプクリーナーを使ったり、排水口から排水溝内部、排水枡のチェックをして、最終的にラバーカップを使って詰まり解消してもらいました(所要時間1時間程度)。
この費用は出張費(恐らく高速道路料金1500円程度かかった)含めて8000円程度でした。これは知り合い価格だからであり、通常だったら修理代金のみで最低8000~10000円程度、高圧洗浄の場合は2~3万円程度になるでしょう。
修理を依頼する場合、業者の立場では現場を見ないとハッキリした見積もりが算出できないのは当然ですが、現場を見てから見積金額を提示してもらい、その時点で正式に修理依頼するか判断する姿勢で臨みましょう。
修理してから「高圧洗浄したから6万円かかりました」などと法外な金額を提示されることもあるので注意しなければなりません。
次の水道局指定店【イースマイル】は、
・気軽に相談できる
・現場の状況を確認した後に料金を見積もり
・内容と料金に納得した場合に作業を開始する
という、安心できる修理屋さんです。
水回りに何か不具合があった場合には一度相談してみたら如何でしょうか。
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キッチン排水溝のつまり予防対策は?
キッチンの排水口が詰まってしまうと解消するのはものすごく大変です。
ですので、排水口はいつもきれいにしておく必要があります。
上で話したように、詰まりの原因は酸性石鹸が殆どなので、これをなるべく発生させないようにするのが基本です。
日々の対策としては次のようなことが考えられます。
【日々の手入れ・定期的な手入れ】
(1)油がついた食器は新聞紙やボロ布等でふき取ってから洗う。
(2)日常的な排水管の手入れを行う。
(手の届く範囲だけでも歯ブラシを使ってゴシゴシ洗うと汚れ方が少しマシです。)
(3)食べカスは排水口に流さない。
(4)パイプクリーナーを数ヶ月に1回使って洗浄する。
(5)排水枡を年2回程度点検して固まっている油脂分を取り除く。
【排水溝の様子を普段から気にすること】
排水溝は突然詰まるのでなく、少しずつ排水管が油汚れで通り道が狭くなるため気づきにくいのですが、日々注意していると、流れ方が遅くなった状態に気づいたり、流れる時に排水溝の奥からコポコポという音が聞こえてくることに気づくことができます。
この場合、無視して使い続けることが多いのですが、徐々に排水管の状態が悪化していくため、早めに排水管をきれいにしておく方が良いです。
早めに気づけば、排水管についた油汚れはまだ軟らかい可能性もあるので、家庭用パイプクリーナーを使って改善することもあります。
ただ、年数が経過すると油汚れは硬くなってしまうため、その場合は家庭用パイプクリーナーを使うと逆効果になりかねません。
この状態になったら、もっと苛性ソーダ系(水酸化ナトリウム)のパイプクリーナーやバイオパイプクリーナーを使います。
キッチン排水枡の掃除について
上記手入れ(5)に書いた排水枡の点検については見落としている人が多いのですが、これは案外重要です。
キッチン排水口から流れる汚水は下水へ流れる前に排水枡を通ります。トイレや洗面所の排水枡と異なり、キッチン排水枡は酸性石鹸などのカスが枡の底にたまっていき、取り除かないと固まってつまりの原因になるため、必ず取り除く必要があるのです。
排水枡の汚れは何年も掃除していないと腐敗臭がするので、できれば掃除が終わったらすぐにシャワーかお風呂できれいに汚れを落とすようにしましょう。
【掃除道具】
・新聞紙 数枚(取り除いた沈殿物を集めておく))
・ビニール袋 数枚(取り除いた沈殿物を入れる)
・ミニシャベル、おたま等(油汚れをこれで取り除く)
・ビニール手袋(臭いがつくため、直接手で触らないほうが良いかもしれません)
【掃除方法】
(1)キッチン排水枡がどこにあるか確認します。
排水枡はキッチンの真裏にあることが多く、大きさは雨水枡よりも大きいです。
どこか分からない場合、キッチン排水枡の思われるふたを開いた状態でキッチンから水を流してみると流れてくるので判別できます。
(2)排水枡のふたを開けます。
滅多に開けないため固くなっているはずです。マイナスドライバー等でこじ開けましょう。
(3)枡の中の筒を軽く引っ張って取り外します。(古い排水枡の場合は筒がないのでその状態で(4)の作業をします。)
(4)おたまやミニシャベル等で油汚れをすくって、新聞紙の上に置いていきます(きれいになるまで繰り返し)。
何年も掃除しないと、かなり固まっているので簡単に掬えず、先端の尖ったスコップでぎゅっとこそげ取るようにしないと難しいかもしれません。
まとめ
キッチンの排水溝が詰まると、他の場所の排水溝よりも非常に厄介です。
排水溝は目に見えない部分なので気付きにくいのですが、多少なりとも料理をしたり家で食事をする場合は、長年使っていると必ず詰まってしまうため、普段からの手入れが非常に重要です。
面倒かもしれませんが、排水口や排水枡の手入れをして、排水溝が詰まらないようにしましょう。
もし自分で手に負えない水廻りトラブルの場合は水道局指定店【イースマイル】のようなサービスもあります。24時間年中無休で迅速な出張対応をしてくれますよ。
コメント
最近流し台の下から水が染み出すようになって…
大量の水を流した時がより水漏れすることが判明
しかし、紹介してあるどの方法を試しても一向に解決せず
それどころかますます水漏れは悪化…
最終的にわかった原因は、外の溜枡の詰まりでした。
決めつけて色んな方法を試すのは良くないどころか悪化を招きます。
kogoさん
コメントありがとうございます。
水漏れ大変でしたね。
いただいたコメントを読んで分からなかったのですが、
こちらの記事で紹介したことを試して解決しなかった、という意味でしょうか。
こちらの記事は、単純な排水溝の詰まりに対する内容なので、
kogoさんのトラブルである水漏れには合致しないと感じております。
水漏れの場合、単なる排水溝の詰まりが原因のケースもあるのですが、
今回kogoさんのお宅のように溜枡の詰まりが原因のこともあるし、
配管関係の故障や、水栓金具やパッキン、排水ホースの破損、
また、シンクそのものが壊れていることが原因の可能性もあるので
正しい原因を突き止めてからそれに合致した対処を行う必要があります。
そして、今回の記事の排水溝の詰まりも厄介ですが、それ以上に水漏れの方が大変だと思います。
ある程度水漏れの箇所を突き止めることは出来るかもしれませんが、素人には修理が難しいです。
特に水回りは建物の中でも一番老朽化しやすい部分ですし、目に見えない部分での故障の可能性も高いです。
なので、仰るように、自分であれこれ試すというのは慎重に行う方が良いですよね。
経験談をご紹介いただきありがとうございました。