お彼岸のお供え おはぎ・ぼたもちのどちらが正しいの?

お彼岸

お彼岸が近づくとスーパーや和菓子屋さんにたくさん並ぶおはぎ。
けれども、「ぼたもち」とも呼ぶような気がする。
どちらが正しいのだろう、と疑問を持つ方もいるでしょう。

今回は、おはぎとぼたもちの違いについて簡単にまとめました。

おはぎ

おはぎとぼたもちの違いは?

お彼岸は春分の日と秋分の日を中心とする1週間のことです。
この2日間は、太陽が真東からのぼり、真西に沈みます。
そして、真西があの世に最も近い、といわれており、
そこから先祖供養をする風習ができたと云われています。

そのお供えに欠かせないものとして、おはぎやぼたもちがあります。

この2つは、地方によって言い方が違うケースもあるようですが、
一般的には、その時期の花が由来とされています。

  • 春分の日→ぼたもち(牡丹餅)
    春に咲く牡丹の花に見立て、大きめの丸い形で豪華に作ります。
  • 秋分の日→おはぎ(お萩)
    秋の七草である萩の花に見立て、小ぶりの俵型に作ります。

なぜ小豆を使うか、という理由については

小豆が赤色であることから
災難が降りかからないためのおまじない効果がある信じられており、
それが、お彼岸の目的である先祖供養と結びついたことで
使われるようになった、

と云われています。

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小豆はこしあん?つぶあん?

おはぎとぼたもちに使う小豆は
こしあんと粒あんのどちらなのか、
地域によっても違うようです。

次の2つの説に分かれています。

(1)ぼたもちが粒あん、おはぎがこしあん
この説が多く広まっているようです。

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秋のお彼岸は、前年度に収穫した小豆を使うため
皮が固くて粒あんには不向きなことから、
皮を取り除いてこしあんで作るようになったのがおはぎ

それに対して、
春のお彼岸は、秋に収穫されたばかりの小豆を使って作るため
小豆の皮が柔らかく、小豆粒全部を使えることから
粒あんで作るようになったのがぼたもち。

(2)ぼたもちがこしあん、おはぎが粒あん
秋のお彼岸が、ちょうど小豆の収穫期なので
採れたてで皮が非常に柔らかく、小豆全部を使えることから
粒あんで作るようになったのがおはぎ

それに対して、
春のお彼岸は、冬を越した小豆を使うため
皮が固くて粒あんには適さないため
皮を取り除いてこしあんで作るようになったのがぼたもち。

小豆の収穫時期が秋のお彼岸の時期と重なるか、後になるか、という
地域や気候の違いで(1)と(2)の説があるのかもしれません。

小豆の収穫時期は9月下旬から10月の地域が多いので
(1)の説が多く広まっているのはそのせいでしょう。

ですが、
暖かい地方の中には、比較的早い時期に植えて
秋のお彼岸前に収穫することから、(2)の説もあるようです。

ただ、現在は品種改良や保存技術も発達しているため
長期間保存した小豆でも皮のまま使える小豆もあり、
一年中こしあんも粒あんも作れるようになったため、
あんの種類はあまり意味がないような気がします。
その為、一年を通じて「おはぎ」で通す店も多いようです。

まとめ

季節の花のイメージや収穫期を考えた作り方で
おはぎやぼたもちが出来たというのは、
昔の日本人の情緒深さを感じますよね。

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今は技術が進んでいるので
季節感がない食べ物や行事が多くなってしまいましたが、
こういう機会を活かして、
家族でおはぎやぼたもちを食べつつお彼岸について話してみると、
子供も日本の伝統文化を身近なものとして体感できると思います。

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