中秋の名月 うさぎとだんごの由来は?満月ではないのはなぜ?

公開日:  最終更新日:2015/08/06

tsukiusagi
中秋の名月で月を見ると子供にこんなことを質問されたことはありませんか。

「うさぎはどうして月にいるの?」
「うさぎは餅をついているのに、だんごを食べるのはどうして?」
「お月見はどうして満月ではないの?」

いずれもパッと答えられず、しどろもどろになりませんか。
今回は、中秋の名月のお月見で子供から質問されても困らないよう、これらの知識についてまとめました。

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中秋の名月 うさぎが月にいるという由来はなぜ?

小さい子供は、月にはうさぎがいて、餅つきしていると信じているのですが、残念ながらこれは単なる言い伝えです。
月には「海」と呼ばれる黒っぽい部分があり、これが日本から月を見た時に「うさぎが餅をついている」ように見えるのです。
「海」といっても地球の海とは違い、水がなく黒っぽい玄武岩で覆われている場所です。

ところで、月を見る場所によって海の見え方は異なるため、外国では影の形が全く異なります。

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日本や韓国では「うさぎの餅つき」ですが、中国では「うさぎが薬草をついている」、インドでは「ワニ」、アメリカでは「女性の横顔」、ヨーロッパでは「片手だけしかないカニ」など世界各地で様々な見方があります。

ところで日本の「うさぎの餅つき」は、仏教説話が由来とされ、今昔物語にも書かれている有名な話で、次のような内容です。

サルとキツネとウサギの3匹は仲良しで、良い行いをしようと日々修行していました。
それを見ていた帝釈天(神様)は、3匹の修行心を試そうと、ある日山の中で行き倒れの老人のフリをしたところ、3匹に助けられました。

3匹は老人が元気になるよう食べ物を取ってこようと考え、猿は木の実を取ってきて老人にあげ、狐は川から魚を捕ってきて老人にあげました。でも、ウサギはあちこち探し回っても何も見つからず老人に何もしてあげられない自分の非力さを嘆きます。
そして、どうしても老人に食べ物を用意したいと考えてサルとキツネに火を焚いてもらい、「私の肉を食べてください」と言って火の中へ飛び込んで死んでしまうのです。

老人はこのウサギの捨て身の行動に心を打たれて帝釈天の姿に戻り、ウサギを月へと昇らせました。
ウサギの行いを後世まで伝えるよう、火に飛び込んだウサギの姿を月に映したのです。
月でうさぎの周囲に影が煙状になって見えるのは、兎が火に飛び込んだときの煙とされています。

絵本などではこの話は悲しい話として終わっているのですが、その後、帝釈天が月にウサギの焼けて黒い皮を剥いで月に映したところ生き返るという説があり、ウサギが餅をつくのは「老人のために餅つきをする」「ウサギが食べ物に困らないため」などの説もあるそうです。

中国では「ウサギは不老不死の薬をついている」という説なのですが、日本におけるお月見が豊作願いであることから「収穫への感謝」という意味が入ったのだと考えられているようです。

中秋の名月 だんごの由来は?

「月でうさぎが餅つきしているのだから、お餅を供えるのでしょ?」
子供の視点だと、このように団子を不思議だと感じるようです。

でも、この団子は由来は餅でなく、里芋でした。
縄文時代は日本人の主食は里芋だったとも推測されるくらい、里芋は日本人にとって大切な食べ物だったのです。
弥生時代以降は稲作が入り米を食べるようになったとはいえ、農耕儀礼では里芋が欠かせない存在で、里芋を旧暦8月15日に供える「芋名月」などの風習も里芋が使われていました。

それが江戸時代になり庶民にお月見の風習が広まると、里芋から団子に変わりました。
団子を里芋のように丸く作り、お供えした後に家族で食べるようになったのです。
今では月見団子を供えるのが一般的ですが、昔の名残で、西日本では今でも里芋を供える地域が多いです。

ここで、「なぜお餅ではないのか?」という問題に戻りましょう。
餅も団子も米が原材料なのは共通ですね。
お月見が豊作祈願なので、稲作で米をたくさん収穫できるように、という願いもあり、農作物で大切な米を供えることを考えたのでしょう。
ですが、餅と団子を比べると、やはり餅よりも団子が良い理由が見えてきます。
その理由として、次のことが考えられます。

・団子のほうが里芋の形にしやすい
・団子は保存のきく米粉(上新粉)なら直ぐに作れる
・餅つきは時間と手間がかかる

お月見は秋の収穫時期で農家にとっては繁忙期なので、手軽にできる団子のほうが供えやすいこともあるかもしれませんね。

ただ、里芋のほうが古くから伝わっている儀礼で、上でお話しした「月のうさぎ」の話は比較的歴史が浅いため、里芋から団子、餅の因果関係を考えても結びつきはなさそうです。
お子さんに話すときには、「里芋の形を真似して丸い団子になった」という話で十分でしょう。


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中秋の名月 満月ではないのはなぜ?

中秋の名月は満月ではないことが多いです。
というのも、中秋の名月は旧暦(太陰暦)8月15日なのですが、そもそも旧暦は月の満ち欠けを基にしたカレンダーです。

月は地球の周りを楕円軌道を描いて29.5日で1周するのですが、楕円で、また一定の速さで動いていないことから、新月から満月になるまでの間が14日のこともあれば16日のこともあるのです。そのため、中秋の名月は満月とは限らず1~2日程度ずれてしまうのです。

また、1周29.5日を1月として1年間を考えてみると、

旧暦 ・・・29.5日×12月=354日(29日の月が6月、30日の月が6月)
太陽暦・・・1年間365日

となり、旧暦と太陽暦には11日のズレがあるため、閏日を設けて調整します。
中秋の名月は閏日の調整により、秋分の日の前後になるように設定されます。

【中秋の名月と満月はいつ?】

2015年の中秋の名月は9月27日ですが、満月は9月28日です。
また、2016年以降の日付は次のようになっています。

2016年 9月15日(満月は9月17日)
2017年 10月4日(満月は10月6日)
2018年 9月24日(満月は9月25日)
2019年 9月13日(満月は9月14日)
2020年 10月1日(満月は10月2日)

さいごに

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中秋の名月でお月見をすると子供の注目は月の美しさよりも「うさぎの餅つき」と月見団子でしょう。
お月見をしながら、うさぎの話や団子が里芋が由来だったことなどを話して楽しんでくださいね。

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