そら豆は関東地方では4~6月頃が旬で、暖かい地方では少し早く、寒冷地では少し遅くなります。
栄養価は高いけれど値段が高いので旬である春に数回しか食べませんよね。
そうすると毎回茹でるときに「どうやって茹でるんだっけ?」と困ってしまうものです。
今回は、茹で方の基本や、まずいと感じたり苦手という人に
美味しく食べてもらう方法やレシピをご紹介します。
そら豆の茹で方の基本とマメ知識
そら豆には何通りか茹で方があるようですが、私が思考錯誤した結論は、
「たっぷりのお湯で固めに茹で上げ、余熱で柔らかくすること」
これがシワが寄りにくく、美味しく食べるための茹で方です。
また、そら豆には独特の臭いがあるので、塩と酒を加えて臭い消しをしています。
茹でる前に薄皮の黒い筋に包丁で切り込みを入れていますが、
これはシワ予防と食べるときに剥きやすくする目的があります。
ただ、切り込みをいれると、茹でると少し味が逃げてしまうのですが、
剥いて食べる人には切り込みがあるほうが便利ということでやっています。
(味をしっかり楽しみたいなら切り込みは入れないほうがよいのかもしれません。)
【材料】
そら豆 1パック
水 1L
塩 大さじ1.5~2(水重量の2~3%)
酒 1/2カップ(水重量の10%)
【作り方】
(1)そら豆をさやから取り出し、黒い筋に包丁で切り込みを入れます。
(2)鍋に水を入れて沸騰させ、塩と酒を入れます。
(3)そら豆を入れて中火で2分間茹でます。
(4)ザルにあげて手早く団扇などで冷まします。
《そら豆予備知識》
(1)そら豆のさやはいつ剥くの?
そら豆は、空気に触れる鮮度がすぐに落ちて固くなってしまうため、
さやを剥くのは調理の直前にしましょう。
ちなみに、さやから出すと元の3分の1程度の量になります。
(2)そら豆の筋はどうして黒いの?
そら豆は熟してくると芽の筋が黒くなります。
これを「お歯黒」と呼びます。
熟している証拠であり、傷んでいるわけではありません。
お歯黒の場合は薄皮が固いので皮を剥いて食べたほうが良いでしょう。
茶色の場合は柔らかいので丸ごと食べられます。
(においが苦手な場合は薄皮を剥いて食べましょう。)
(3)そら豆に黒い点が!もしかして病気!?
豆の表面に時々黒いポチッとした点がありますが、
これは病気でも虫に食べられた訳でもありません。
そら豆の収穫期というしるしなので
全く心配いりません。
そら豆がまずいと感じる人に美味しく食べさせるには?
そら豆はビタミンや鉄分なが豊富で美味しいのですが、
独特のにおいが気になってまずいと感じたりする人もいます。
上の茹で方で酒を加えることでかなり青臭さを消しているのですが、
それでも全部消すのは難しいです。
臭いを減らす方法としては私の知っている方法では次の4つがあります。
(1)取れたて、さや付きのそら豆を買ってすぐに調理する(鮮度が良いほど美味しい)
(2)薄皮を剥いて中身を取り出して食べる(中身よりも薄皮に臭いが強いため)
(3)別の臭いで消す(カレーなどに入れる・マヨネーズディップにする・醤油煮にするなど)
(4)焼きそら豆か揚げそら豆にする(茹でるよりも臭いが気にならない)
特に(1)と(2)は必須条件です。
これだけでも美味しさが全然違うので、まずはこれを試して、
それでも駄目なら調理方法を工夫してみましょう。
そら豆が苦手な人におすすめのレシピ
焼きそら豆
さやごと焼く方法だと、外皮の水分で蒸し焼き状態になります。
栄養を閉じ込めたままで風味を逃さず、甘みが濃くなり美味しいです。
そのため、茹でる方法よりも独特の臭いが気になりません。
(1)さやごと洗って全体に塩をすり込み、1時間以上まな板の上に放置します。
放置していると、塩の作用でさやの水分が抜けて、裏側に水滴が出てきます。
(2)塩を落として魚焼きグリルやオーブントースターで、さやが真っ黒く焦げるまで焼きます。(本当は全部真っ黒になるまで焼きたかったのですが、時間がなくてこの程度で終わりにしました。魚焼きグリルで17分程度ですが、中は柔らかくおいしかったです。)
(3)さやが黒くなったら箸で挟んで柔らかくなったか確認し、火を消します。
(4)キッチンバサミで端を切り落とし、筋目に沿ってさやを切り開き、塩少々振ります。
茹でた時よりもしわが寄っていますが、美味しさはこちらのほうが上だと感じました。
そら豆の醤油煮
カレーやマヨネーズなどで味付けするのもにおいを感じさせない方法ですが、
どちらかというと醤油で甘辛煮にするほうが気にならないようです。
【材料】
そら豆(さやを外した状態)200g
水 140ml
醤油 大さじ1.5
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ0.5
【作り方】
(1)さやから外したそら豆を洗って黒い筋(お歯黒)を取り除きます。
(2)鍋に材料を全て入れて火にかけ、沸騰したら弱火で汁気がなくなるまで煮ます。
さいごに
そら豆は収穫して直ぐ調理すればすごく美味しいです。
そら豆が苦手な人はぜひ一度、鮮度の高いそら豆を食べてみてくださいね。
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