自由研究で博物館に行く場合、どのようなまとめ方が良いのでしょうか。また、歴史など社会科系の場合はどのような内容についてまとめれば良いのでしょうか。
今回は、歴史の中でも古墳に絞って神奈川県の横浜市歴史博物館に行った我が家のケースついてお話しします。
自由研究で博物館の場合のまとめ方は?
博物館には幅広い内容があるのですが、あれこれやろうとすると的を絞れず散漫になってしまうため、1つに絞ることが大切です。絞ったテーマについて、不思議に思ったことを追究していきましょう。
今の世の中では図書館に行かなくてもインターネットでいろんな情報収集が可能ですが、やはり博物館のようなところで現物を見るとイメージが湧くし、「へー!」「なるほど!」と感じることも多いものです。
また、博物館にも様々な資料があるので、その中で一番興味を抱いた内容について1つ選んで、そこで深く観察したりメモしたり、写真撮影がOKなら物や解説を撮影したりしましょう。
まとめ方の詳細は別記事をご覧ください。
→自由研究調べ物 簡単に出来るまとめ方とテーマ選び 親の手伝い方は?
ここでは、博物館に行く前に考えておくべき項目についてお話しします。
自由研究の流れは以下の通りです。
(1)問題提起→なぜ○○になったのか、どのように変化していったのか等
(2)調査 →写真を掲載したり、博物館で調べたことを書く
(3)結果 →調査した結果、こういう結論になった、という書き方
(4)考察と感想
この流れを頭に入れつつテーマを決めて考えていくのですが、我が家の場合は歴史の中でも古墳についてやることにしました。この経緯などをお話しします。
自由研究で歴史 古墳を選ぶ場合は?
古墳はかなり大きいので、実際に現物を見るのが一番イメージが湧くでしょう。
今回歴史博物館に行ったのは、うちの子供が歴史について苦手意識を抱いたから、実際に興味が湧くようにナマの歴史に触れさせようと考えたことがきっかけです。小学校6年生の授業では歴史を学ぶのですが、子供によっては想像力が乏しいので、昔のことを教科書で読んでもイメージが浮かびにくいのです。
・縄文時代ってどんな時代だったの?
・人はどんな物を着てどんな食べ物を食べていたの?
・古墳ってどんな大きさなの?
・昔の家と今の家の違いは?
これらのことは、教科書を読めばスーッと理解できる子供も多いのですが、やはり現物を見た方が親しみやすくなります。
また、イメージが苦手な子供の場合は、現物を見て何か興味のツボをそそるものが1つでもあれば、そこから急速に親しみたいという意欲が出てくるものです。
ちなみにうちの子供は後者だったので、学校の授業は左から右へスーッと流れるだけだったようです。ですから、折角の夏休みの機会なので、敢えて横浜市歴史博物館に連れて行って、興味が出るか反応を試してみたものです。うちのケースでは、大塚・歳勝土遺跡公園にある方墳がツボでした。たまたま、家で歴史の勉強をやっていた時に前方後円墳の話題を出したところ、実際に見てみたい、というので近くにそういう古墳がないかを探したところ、こちらの公園に方墳があるという情報を知ったため間近で見ようという話になったのでした。
古墳について調べる場合は例えば次のような内容を盛り込むと良いでしょう。
・古墳の場所について地図を作成
・古墳の写真を撮影
・古墳がどのような人の物だったか(古墳の成り立ち)
・出土品などの特徴
・複数の古墳がある場合は、その形など傾向
古墳は1つに限らず、近くにあれば複数見学して写真を撮ったり古墳の傾向を調べましょう。
また、古墳に関するサイトでは次のリンク先が参考になりますよ。
→全国の古墳巡り
自由研究で博物館へ 神奈川県の場合は?
神奈川県には様々な博物館があるのですが、歴史に興味がある場合におすすめなのが、横浜市歴史博物館です。
こちらは横浜に暮らした人々の生活について、先土器、縄文時代に始まり明治時代以降までの道具などを展示してあります。また、こちらの歴史博物館の良い点の1つに、大塚・歳勝土遺跡公園が隣接していていることがあります。こちらの公園には、方墳や竪穴式住居などがあり、方墳には入れませんが、竪穴式住居の中には実際に入ることができて、どんな感じか体感することができるのです。
今回炎天下の中竪穴式住居に入ったところ、外の光は入ってくるのですが、中は風が通って涼しかったです。この日の最高気温は33度でしたが、子供と一緒に「これならエアコン要らないねえ!」と感嘆したほど快適でした。
このように感じたことをきっかけに、昔の住居と今の住居の違いを考えたり実際に体感したことをまとめる、というような方法もあります。
また、古墳と違って歴史が非常に浅いものですが、子供向けの体験学習室の展示物を自由研究テーマに選ぶのも面白いですよ。この体験学習室は小さなスペースですが、明治時代に使っていた蚊帳や炊飯器、洗濯板などの道具を間近で見られたり、黒電話に触ることもできます。
ここから、次のようなサブテーマが出てきますよね。
・明治時代の道具がどのように現代の道具へと発展したか
・明治時代以前の人々はこの道具がなくてどのように生活していたのか
ちなみに黒電話は冬の間だけ2台あり、電話をかけたり受けたりすることが可能ですが、夏は電源の都合で1台しか置いておらず電話をかけることができません。
今の子供はダイヤル式の黒電話なんて知らない子供が多いので、触ったりするのがとても新鮮なようです。うちの子供も喜んで触っていました。(前回冬に行ったときには電話をかけられたのに、今回は夏で使えずがっかりしていました。)
さいごに
社会科の自由研究は理科等と異なり、地味で方法が分からず戸惑うかもしれません。
特に歴史というと身近でない、と感じる子供もいるかもしれませんが、今回お話ししたように、身近な道具が昔はどんな形だったのか等を考えていくとテーマが決まりやすいです。
膨大な資料のある博物館でテーマを1つだけ、となるとボリュームが少ないと感じるかもしれませんが、むしろ、1つに絞ることで子供の感じたことや今と昔の違いをじっくり考えたりすることで深みが出るしオリジナリティ溢れた研究になるでしょう。歴史というのは昔だけのことではなく、現代に通じる学びです。ぜひ、親子で楽しんで研究してくださいね。
◆夏休みの自由研究や読書感想文で困ったら?~夏休み課題目次ページ
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