シリコンの臭い取りに何が効果的?重曹とクエン酸で分かった意外な事は?

料理・お菓子

シリコン型ってこんなに臭いが強烈なの!?

作ったマドレーヌにシリコン型の臭いがついちゃった!

このように、シリコン型の臭いで困っていませんか。

今回は、

・シリコン型の臭いの原因
・シリコン型の臭い取り方法
・我が家で困ったシリコン型の、臭い取り具体例

以上について、実際に煮沸や重曹、クエン酸などを使って試した結果と、その後の意外な顛末についてご紹介します。

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シリコンの臭いが気になる原因は?

シリコン型が臭い場合、その原因はシリコン型を作る際に使った加硫剤のニオイが原因です。

シリコンゴムは基本的に「無味無臭」の物質です。
他のゴム(天然ゴムや合成ゴムなど)はゴム臭があるので苦手な人も多いですが、シリコンゴムにはゴム臭がありません。だから、キッチン用品などに沢山使われているんですよね。

ちなみに、ゴムといっても原材料は合成とシリコンで違います。

【主な原材料】
・合成ゴム→石油(ナフサ)
・シリコンゴム→珪石(鉱石の一種)

ということで、お菓子作りに使うシリコン型は石油じゃなくて天然鉱石の一種と分かると安心しますよね。

シリコンに加硫剤を入れる理由は?

ところで、シリコンの加工をする際、なぜ加硫剤を加えるのでしょうか。

それは、シリコンにゴム弾性を持たせるためです。
そして、その加硫剤にニオイがある場合、シリコンゴムの完成品にもニオイがつきます。

ですが、加硫剤のニオイに対する考え方は製造メーカーによって異なり、ニオイ対策をする会社とそうでない会社に分かれています。また、ニオイ対策する場合は以下の2つどちらかの方法で行います。

・二次加硫(熱処理)を行う
・ニオイの少ない加硫剤を使う

二次加硫を行うとニオイをかなり軽減できるのですが、これを行わない場合や、一応やるけどじっくり時間をかけない場合にはニオイが残ることもあります。

参考記事:シリコンゴムは無味無臭(ゴム簡易型試作「TR工法」の合同会社TPMカンパニー)

シリコンの臭い取りは何が効果的?

シリコン型の臭い取りは貝印株式会社によると、以下の4つの方法があります。
いずれの方法も、一度きれいに洗剤で洗ってから行います。また、臭いがなかなか落ちない場合には数回繰り返すと減っていく、と言われています。

(1)重曹(大さじ1)、お酢(大さじ1)、熱湯(1L)で約1時間浸け込む
(2)緑茶の出がらし(約60g)、熱湯(1L)で1時間浸け込む
(3)レモンの搾り汁(1個の半分量)、レモン皮(細かく刻む)をシリコン型に入れて電子レンジで加熱する(約3分間)
(4)お湯と、お酢またはクエン酸(お湯に対して約10%の割合)で半日程度浸け込む

参考サイト:
シリコーン焼き型に関するよくある質問(貝印株式会社)

シリコンの臭い取りで重曹やクエン酸は効果あるの?

我が家で実際に臭いが酷かったので上記の方法を試してみました。

レモンの搾り汁とレモン皮

最初に使ってみたのはレモンです。


(1)レモンを半分に切って搾った汁を均等にシリコン型に入れ、
(2)搾り終えたレモンの皮の表面(黄色い部分)を剥き、適当に細かく切ってシリコン型に入れ、電子レンジで3分間加熱しました。

3分間加熱すると水分が飛んでしまいますが、レモンの爽やかな香りが電子レンジの中から漂ってきます。

ですが、レモンを洗い落としてニオイを確認すると、レモンの爽やかな香りにシリコンの臭いが混じったような、複雑なニオイがありました。

これを何度かやると効果がもっと出るのかという気もしましたが、電子レンジで再度3分間も加熱し続けることに対して心配になったので、ここで終了して別の方法を試すことにしました。

(具体的に言うと、3分間も加熱すると水分が蒸発してレンジ内が水蒸気だらけになるし、シリコン型もかなり熱くなるし、レモン汁の濃厚なベタベタがシリコン型に付着していたのです。)

重曹、お酢、熱湯

重曹は別記事でお話しした汚れ落としの際に一度使ったのですが、それでも臭いが消えなかったので、お酢と組み合わせて熱湯で1時間ほど浸け込んで放置してみました。


この方法の方が、レモンを使うよりも手間が少なくて簡単です。

重曹(アルカリ性)とお酢(酸性)を一緒に入れると泡がたくさん出てきますが、これは特に問題ありません。

そして、1時間浸け込んでから取り出してすすいだところ、ほぼシリコンの臭いは無くなっていました。

その後の意外な顛末

ただ、再度そのシリコン型を使ってお菓子作りをしたところ、

シリコンの臭いがまた出てる!消えたと思ったのに~!?

という展開になってしまいました。使う前にきちんと臭いを取り除いたと思ったのですが・・・。

ただ、懲りずにその後も何回かシリコン型でお菓子作りをしたところ、以下のことに気づきました。

  • 電子レンジ加熱→シリコンの臭いが気にならないし、食べたお菓子も気にならない。
  • 電気オーブンで焼く→シリコン臭が出るし、食べたお菓子にシリコンのような味がする。

では、シリコンを使う焼き菓子の場合はオーブンよりも電子レンジの方が良いのか、と悩んだのですが、ここで更にオーブンの温度設定を変えてみることにしました。すると、以下のようになりました。

  • 180度のオーブンで焼く→シリコン臭と味が気になる。
  • 170度のオーブンで焼く→シリコン臭と味が、全く気にならない。

この実験から、シリコンの加熱温度に問題があったのではないかという推察ができます。

別記事で「耐熱温度は200~230度の商品が多い」と書いたのですが、電気オーブンで180度の温度設定の場合、オーブンによっては温度がもっと上がり、シリコン型に影響が出てしまうのかもしれません。

ですので、オーブンを使った際にシリコン臭が気になる場合は、容器をよく洗うことも重要ですが、それ以外に、オーブンの温度を少しだけ下げてみると臭いが気にならなくなるかもしれませんよ。

ちなみに、同じブタの型で探したら、今は下のような商品がありました。

このページを見て素晴らしいな、と思ったのは、

原材料が高品質のリキッドシリコン100%で、その製造過程で長時間熱処理することによって不純物を除去するため、ニオイがなく、食品にも安心して使える。

という内容が書かれているのです。

もし、これから購入するのであれば、このようなことを確認してから買う方が良さそうですね。

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シリコンの臭い取り まとめ

シリコン型を使ってお菓子作りをする場合、臭いが出たり、お菓子に臭いが付く可能性があるので、もしこれから購入するのであれば臭い対策をしているシリコン型の方が良いでしょう。

また、実際に使って臭いで困っている場合は今回ご紹介した方法で試してみてください。我が家の場合は1、2回程度では不十分で、何度も重曹とお酢と熱湯で浸け置きしたところ改善できました。

(4つの方法全部を試してみたわけではありませんが、いずれの方法もシリコンの製造メーカーが紹介している方法なので信頼できる方法だと思います。ご自身がやりやすい方法で試してください。)

また、オーブンで焼く場合、温度設定が高すぎて消えたハズの臭いが再度出てくる可能性もあります。その場合には、オーブンの温度をレシピの温度よりも10度下げて(180度→170度)焼くと臭いが軽減できますよ。

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