冬至かぼちゃとゆず湯の由来は?子供に説明し風習を楽しむ方法

冬至

親子で学ぶ
私が小さい頃は、冬至になると家でかぼちゃを食べたり、ゆず湯に入ったものです。
今思うと恥ずかしいことですが、当時はこういう風習を
「面倒な風習だなあ。田舎くさいんじゃない?」
と思っていたものです。

でも、子供が産まれてから、日本の行事や風習は親が子供に伝えていくべきもの、
というのが分かってきたので、冬至についても真面目にやらなきゃ、という意識を持ち始めました。

ですので毎年冬至の日にはかぼちゃを煮て、ゆず湯に入るものの、
いざ小学生の娘に「冬至っていうのはね・・・」と話そうと考えたら
何をどう話せばいいのか、言葉が思い浮かびません。
ですので、今回は、小さい子供にも理解できるよう、冬至について簡単な説明方法を考えてみました。

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冬至って何?

2014年の冬至は12月22日です。(年によって21日のこともあります。)

冬至は、1年で一番、太陽の位置が低くなる日のことです。
太陽の位置が低いということは、太陽が出ている時間も短いということで、
つまり、1年の中で一番昼が短く、夜が長くなります。
ちなみに、太陽の位置が1年で最も高くなる夏至(6月22日頃)と日照時間を比べると、
5時間近くも違うのです。

2014年の冬至と夏至を比べよう(場所は東京です)
赤字が冬至、カッコ内青字が夏至です。
冬至12月22日(夏至6月21日)
日の出:6時47分(4時25分)
日の入:16時32分(19時00分)
高度 :30.9度 (77.8度)
※実際に日の出と日の入時刻を比べると、日照時間の違いがイメージしやすいです。

冬至は「太陽が生まれ変わる日」で神聖な日

日本では冬至に祝祭を行いませんが、世界では、この日を境に日が長くなっていくので
冬至を「太陽が生まれ変わる日」で神聖なものと捉えて盛大な祝祭を行う国が多いです。

また、現代の暦は季節を考慮していませんが、昔の暦は季節の移り変わりや気温の変化を反映させたもので、その起点日が冬至だったのです。ちなみに、冬至は立冬と立春の真ん中に当たります。

冬至の風習は?どんな由来なの?

冬至の風習といえば、かぼちゃとゆず湯ですよね。どんな由来なのでしょうか。
また、この2つ以外にも冬至にちなんだ食べ物があるのでお話しします。

(1)かぼちゃ

かぼちゃはビタミンB群やベータカロチン(体内でビタミンAに変わる)などの栄養がたくさん入っており、
体の粘膜や皮膚、喉、肺などを守る働きがあるため、風邪予防効果がある野菜として知られています。

昔は冷蔵庫もなく、長期保存できる野菜があまりありませんでした。
そんな中、かぼちゃは夏が旬ですが、長期保存ができて栄養価が高い野菜。
昔の人はそれを経験から知り、寒さで風邪をひきやすい冬にかぼちゃを食べて
風邪をひかずに元気に過ごそう、という発想が生まれ、
冬至にかぼちゃを食べる風習になったのでしょう。

かぼちゃだけでない、「運盛り」

栄養価が高いのはかぼちゃだけではありません。
春の七草は有名ですが、冬至にも病気にならずに過ごすための
七種(七草・ななくさ)があるといわれています。

【冬至の七種】
・なんきん(かぼちゃ=南瓜のこと)
・れんこん
・にんじん
・ぎんなん
・きんかん
・かんてん
・うんどん(うどんのこと)

この7種は全て「ん」が2つ入っている食べ物です。
だから、運をたくさん取り込めるといわれています。

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コレ、単なる語呂合わせではありません。
実際に、秋から冬が旬で栄養価が高い食べ物が勢揃いしているのです。
それぞれ効果が異なりますが、
・風邪予防
・皮膚の新陳代謝が活発になる
・免疫力が高くなる

など、寒い冬を乗り切るために大切な食べ物だったのです。

冬至の夕食メニューには、かぼちゃだけでなく「運盛り」を取り入れて
語呂合わせを楽しみつつ、親子楽しく食事できるといいですね。

そうそう、運盛りについてはもう1つ意味があって、「ん」という言葉は
昔の人の「いろはにほへとちりぬるを・・・」の最後が「ん」で終わることから、
「一陽来復」の願いが込められているのだそうです。

一陽来復(いちようらいふく)・・・冬が終わり春が来る、新年が来るという意味。
悪いことが続いた後に、物事が良い方へ向かうこと。

(2)ゆず湯・・・由来は語呂合わせ!?

運盛りと同じように、こちらも語呂合わせが発端らしいです。
「冬至」(とうじ)から「湯治」(とうじ)になったそうです。
また、「ゆず」「融通がきく」という語呂合わせだそうです。
昔の人って面白い考え方していますね。

でも、これ以外にも真面目な由来もあるようです。
昔の人は現代と違って毎日入浴する習慣がありませんでした。
冬至は1年間の区切りの日と考えられており、この日に1年間の邪気を払い身を清めることで
「これからの1年間は運が良くなるように」と考えてゆず湯に入る風習になったそうです。
冬至のゆず湯は香りが強いので、邪気払いにちょうど良かったのですね。

ゆず湯の効果

冬至の日にゆず湯に入ると、1年間風邪をひかないといわれています。
ゆずは酸味が強いのでそのまま食べるには向かないのですが、
ビタミンCやビタミンB群、鉄分、カリウムなど栄養がたっぷり入っているので
工夫して体に取り入れたい食べ物です。
どちらかというと果肉よりも皮のほうが栄養価があるようです。

そして、代表的なゆず湯ですが、ゆずには体を温めて血行を促進する作用があるので、
冷え性やリュウマチに効果があります
更に、皮にはクエン酸やビタミンCがたっぷり入っているので美肌効果も期待できるし、
香りでリラックス効果もあります。

■ゆずを食べたい場合はこちらにレシピがあります。
冬至ゆず茶(はちみつ漬け)のレシピで苦み無し!種まで全部の使い方

(3)こんにゃく

かぼちゃとゆずは有名ですが、こんにゃくを食べる地方もあり、
これを「砂おろし」というそうです。
こんにゃくは栄養価はあまりないのですが、腸をきれいにする働きがあります。

元々こんにゃくはお坊さんの食べ物だったといわれており、
その後精進料理に使われるようになり広まっていったそうです。
昔のお坊さんは冬至の日に1年間溜まった煩悩を落とす意味と、
体内に溜まった砂(老廃物)を出す効果を合わせて
こんにゃくを食べていたそうです。

まとめ

かぼちゃ、ゆず湯以外にも冬至の食べ物はたくさんありますが、いずれも
寒い冬を元気に乗り切ろうという、昔の人の知恵から生まれた風習です。
全てを覚える必要はありませんが、語呂合わせなので1つか2つでも食事に取り入れたら
お子さんも面白がって聞いてくれると思いますよ。
ぜひ、「運盛り」とゆず湯で寒い冬を元気にお過ごしください。

■お子さんに冬至について細かいことを聞かれたら、こちらの記事が役に立つかも!
冬至が祝日でない理由は?一番寒くない理由は?子供と話す豆知識

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■我が家の定番レシピ・「運盛り」煮込みうどんはこちらの記事をご覧ください。
冬至の献立は?「運盛り」煮込みうどんの作り方をほうとう風で♪

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