クリスマスといえばローストチキンですよね。
丸鶏を家で調理するのは難しそう、と敬遠してきましたが、
丸焼きの方がクリスマスの雰囲気が盛り上がるし
ぜひ一度作ってみたいと考えていました。
でも、丸鶏は大きいので安くないし失敗すると悲しいし。
そこで、事前に丸鶏の焼き方を入念に学習してから挑戦することにしました。
今回は、ローストチキンの作り方について簡単で初心者でも失敗しないポイントをまとめました。
ローストチキンの作り方、丸鶏は簡単に出来るの?
ローストチキンを焼く道具は?
ローストチキン丸焼きは簡単という人もいれば、難しいと言う人もいます。
簡単という理由は、下ごしらえ後オーブンに入れて焼き上がりを待つだけだから。
難しいという理由は、オーブンの火加減や時間設定が難しくて中まで火が通らないから。
という声が多かったです。
丸鶏の場合、大きくて肉の厚みがあるのでフライパンでは中まで火が通らず焼けません。
オーブンで蒸し焼きにするのが一番簡単です。
圧力鍋で中まで火を通して、それからオーブンで表面を焼くという方法もあるようですが、
オーブンで最初から焼く方が手間がかかりません。
蒸し焼きは、スチーム機能がない、普通のオーブンでも大丈夫です。
オーブンの中に、鶏肉以外にじゃがいものような水分が多い野菜を入れて焼くと
オーブン内部は水蒸気があるため肉の乾燥を防げるし、一定の温度を保つことが出来るのです。
また、長時間焼いていると鉄板に肉汁がたまり、一緒に入れた野菜は肉汁を吸って深みのある味になります。
ローストチキンのオーブン温度と時間設定は?
オーブンの蒸し焼きは一番簡単とはいえ、表面の焼き色と中の火の通り方のバランスが重要です。
いろんな人に聞いたりして情報を集めたところ
「最初は220~230度で焼き、後半は180度程度に下げて焼く」
というパターンが多かったです。
でも、190~200度で焼いているパターンもありました。
高い温度で焼くと、中まで火が通らないうちに表面が焦げたり乾燥したりします。
だからといって、低い温度で長時間かけて焼くと、中から肉汁が出てしまい、味が落ちてしまいます。
この両方を試行錯誤した結果、それぞれの温度設定に行き着いたのだろうと推測しました。
一方、焼き時間は、鶏肉の大きさによって変わってきます。
クリスマス時期にスーパーで出回る丸鶏は、通常小ぶりで1.0~1.2kgなのですが、
焼き時間の算出は、
「1.2kgの場合、200度で60分。100g増えるごとに4分追加して焼く」
という、とても分かりやすいルールを教わりましたので、これでやろうと思います。
ところで、温度設定は確かに重要なのですが、それよりも大事なのは
(1)焼く前にオーブンを予熱しておくこと
(2)鶏肉を室温に戻してから焼くこと(冷蔵庫から出して1時間程度)
このような下準備なのです。
特に(2)については、冷蔵庫から出したばかりの鶏肉を急に焼いてしまうと
温度差が激しいため焼き縮みが起きたり、肉が固くなる原因になるので
寒い冬は特に気をつけてください。
ローストチキンの詰め物のおすすめは米?野菜?無し?
デパ地下などで販売されているチキンは何も入っていないことが多いですし、ただ塩を振って焼くだけが美味しいという人もいますが、丸鶏を家で作る醍醐味はやはり肉汁です。家庭でやる時には、肉汁の流出を防ぐ目的もあるし、うまみを活かすためにも野菜や米を詰めるほうが美味しいでしょう。
(1)野菜を詰める場合
詰める野菜はお好みで入れましょう。
例えば、じゃがいも、かぼちゃ、パプリカ、たまねぎ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、にんにく等があります。
たまねぎ、にんじん等は鶏肉の下に敷き詰めます。
クッキングシートを天板に敷いて野菜をのせ、オリーブ油を少し垂らしてから野菜を絡ませて重ならないようにします。
こうすることで、鶏肉を焼く時に空気が流れやすくなり、焼きムラが出来にくくなります。
じゃがいもは鶏肉の下でなく、横に置いたほうが美味しく焼けます。
にんにくは、皮を剥かないで置きます。その方が臭いが気にならないしホクホクして美味しいです。
芽キャベツは、根元部分に包丁で十字の切れ込みを入れておきましょう。
(2)米を詰める場合
ピラフの作り途中の段階で詰めます。(生では詰めません。少し水分を吸って硬めのごはんを入れます。)
(3)その他、香り豊かにする詰め物
・キノコ類を数種類入れる(トリュフ、マッシュルームなど)
・ハーブ類(ローズマリー、タイム、セージ、オレガノ、パセリ、レモンの皮など)
このような方法があるようですが、日本人の場合ハーブ独特のクセが苦手という人も少なくないので、使わなくてもいいかもしれません。
ローストチキン・ピラフを詰める作り方
以上のことを踏まえて、ピラフを詰める作り方をまとめました。
我が家ではこの方法で今年作る予定です。
ローストチキンの材料
(A)下準備用~
丸鶏 1羽 (約1.2kg)
塩 小さじ1程度
こしょう 少々
▲にんにく(薄切り) 1かけ分
▲オリーブ油 40ml
▲ローズマリー、タイムなどハーブ類
(B)詰め物ピラフ用
米 1合
にんにく(みじん切り) 1片
ミックスベジタブル(冷凍) 適量
顆粒スープの素 小さじ1
湯 1カップ
オリーブ油 大さじ1
(鶏の大きさにより量は調節します。鶏の重量が1kg程度だと全部入らない可能性があるので少し減らしましょう。)
野菜類(じゃがいも、玉ねぎ、マッシュルーム等) 適量
(C)グレービーソース用
鶏肉の焼き汁(天板についているそのままを利用)
お湯 150ml
白ワイン 50ml
バター 大さじ1
薄力粉 大さじ1
塩、こしょう 適量
ローストチキンの作り方
(A)チキンの下ごしらえ
(1)大きいポリ袋に▲の材料を全て入れ、丸鶏を入れてよく馴染ませます。
(2)丸鶏の外と中をしっかり洗い、キッチンペーパーで丁寧に水気をふき取ります。
(3)全体に塩、こしょうをしっかりと外と中にふり、(1)のスパイスも外と中にしっかりつけます。
(4)鶏肉の首の穴が気になったら、周囲の皮をよく伸ばして穴をふさぐように隠して楊枝でとめます。
(5)スパイスが入っていたポリ袋に丸鶏を入れて1~2時間程度寝かせておきます。(一晩寝かせてもOK)。
※顆粒スープの素を湯1カップで溶かしておきます。
※野菜類は鶏のまわりに置いて一緒に焼くので、大きめに切っておきます。
(B)詰め物ピラフの作り方
(1)米をサッと洗い、吸水せずにザルにあげておきます。
(2)フライパンにオリーブ油入れて熱してから、にんにくと米を入れて炒めます。
(3)米全体に油が馴染んだところでピラフ具材を加えて米が透きとおるまで炒めます。
(4)スープを加えて炒め煮して、水分がなくなったら火を止めます。
(5)天板に玉ねぎスライス等を敷いてから鶏肉をのせて、(4)の米を詰めます。
たこ糸を使って足をぎゅっと縛る方法が主流ですが、たこ糸がなくても大丈夫。
詰めた穴は閉じて、つま楊枝でその部分を縫うようにとめれば安定します。
縦に1本、横に1本使い、T字になるように縫いとめます。
(C)チキンと野菜をオーブンに入れる
焼く前に、オーブンは200度に予熱しておきましょう。
(1)玉ねぎスライス等を敷いた天板に丸鶏をのせて処理した残りのスペースには野菜類をのせます。
(2)丸鶏の表面にオリーブオイルを塗り、小麦粉をはたきます。
(3)200度に予熱したオーブンに入れて60分程度焼きます。
(D)焼いている途中でやる作業
・途中何回か、流れ落ちた脂をスプーンで鶏肉に回しかけましょう。
・途中で焦げそうになったらアルミホイルをかぶせましょう。
・野菜は様子を見て、焦げすぎないうちに取り出しましょう。
(E)焼き上がり目安を確認する
焼き上がり予定時間になったら竹串等で確認しましょう。
丸鶏の場合は股の付け根が一番深いので、そこに差します。
出てきた肉汁に血が混じらず、澄んだ汁であればOKです。
もし血が混じっていたら5分程度追加して、様子を見ましょう。
肉汁がOKでも全体の焼き色が薄い場合は温度を220~230度に上げて数分間追加で焼いて、焼き色をつけましょう。
(F)グレービーソースの作り方
(1)ローストチキンと野菜を皿に盛り付けた後の天板に、お湯を注いで肉汁と焦げをヘラで擦り取って濾します。
(2)フライパンにバターを入れて熱して溶かし、小麦粉を加えて混ぜてペースト状にします。
(3)肉汁スープを少しずつ加えて、しっかり混ぜ合わせます。
(ここで一度に入れようとするとダマになるので注意しましょう。)
数回繰り返していくとペーストが緩くなってくるので、その時点で残り全てのスープと白ワインを入れて混ぜます。
(4)とろみがついたら塩こしょうで味を整えます。
まとめ
ローストチキンは、その大きさに戸惑うかもしれませんが、下ごしらえが出来れば
オーブンで焼けるのを待つだけです。
1年に1回、家庭で作って食べるという習慣があるとクリスマス気分が盛り上がるでしょう。
■ローストチキンを実際に作り、こちらに成功・反省記録などを書きました。
→ローストチキン丸鶏の作り方を実践!詰め物は米で。成功&失敗談
■ローストチキンの切り方や残り物で困ったらこちらをご覧下さい。
→ローストチキンに詰め物した場合の切り方は?残り物リメイク方法は?
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