イチゴジャムの作り方は単純ですが、砂糖の割合によって保存期間が変わるのをご存知ですか。
また、ジャムを固めるペクチンとしてレモン汁を使うのですが、レモンがない場合の代用品をどうするかなど、細かいことを考えると分からないことが沢山ありますよね。
今回は、ジャム作りに役立つこれらの知識をご紹介します。
■イチゴジャムの作り方や予備知識はこちらにもあります。
→いちごジャムの作り方 甘さ控えめ♪ホーロー鍋グラニュー糖の必要性は?
イチゴジャム砂糖の割合と保存期間の関係は?
イチゴジャムは、イチゴが甘いので砂糖は控えめにしたいと考えますよね。
でも、砂糖は保存料としての効果もあるので、砂糖が少ないと保存期間が短くなってしまいます。
一般的には、糖度に応じて保存期間は次のようになっています。
・糖度50%(果物と砂糖の割合=2:1)で作った場合・・・2週間。
瓶詰めして脱気処理を行った場合、常温・未開封で4~6ヶ月(開封後は冷蔵保存で2週間)
・糖度34%(果物と砂糖の割合=3:1)で作った場合・・・7~10日
瓶詰めして脱気処理を行った場合、常温・未開封で2~3ヶ月(開封後は冷蔵保存で7~10日間)。
・瓶詰めや脱気処理が出来ない場合は小分けして冷凍保存します。
この場合の保存期間は3~6ヶ月で、糖度が高いほど保存期間が長くなります。
イチゴジャムのペクチンは入れても固まらない場合がある!
市販のイチゴジャムはぷるんぷるんと、とろみがついているものが多いのですが、
これはフルーツに含まれるペクチンの作用です。
(ペクチンはゲル化剤で、フルーツに含まれている固まるための成分です。)
ペクチンはただ加熱するだけでは固まらず、固まるための条件は、
(1)糖度65%以上であること
(2)PH3.3以下であること(レモン汁はPH2.5~3)
となっています。
イチゴにはペクチンがあまり含まれていないため、レモン汁で補っているのです。
甘さ控えめジャムの注意事項
砂糖を少なくした場合は、ペクチンを沢山入れても糖度が65%に満たないため
固まりにくく緩やかなジャムになります。
もし、ぷるんとしたジャムにしたい場合は
糖度が上げるために煮詰める必要があるのですが、
火にかける時間が長くなるとジャムの色がどす黒くなってしまいます。
また、完成したジャムの量が少なくなります。
ですので、甘さ控えめジャムでぷるんとしたジャムにしたい場合は、
煮詰めすぎず、ジャムが熱いうちに水でふやかしたゼラチンを加えて良く混ぜます。
イチゴジャムのレモン汁がない場合に代用できるものは?
イチゴジャムを作ろうとして「レモンがない!」というケースもよくあります。
レモン汁はお話ししたように、ペクチンとしてとろみ付けの働きがあります。
また、甘みを引き立てるための酸味にもなります。
ペクチンは多少イチゴにも含まれているので、緩いジャムでも良ければレモンなしでも大丈夫です。
ちなみにジャム作りでペクチンを入れる場合は一般的に、
果物の酸やペクチン含有量に応じて補う果物等を選びます。
・ペクチンが少ない場合・・・リンゴの芯を使う(ペクチンが多い)
・酸が少ない場合 ・・・レモンや紅玉等を使う(酸が多い)
また、プロの料理人はレモンよりもPHの低いクエン酸を使うようです。
レモン汁の代わりにクエン酸を使う場合、例えば前記事のイチゴジャムレシピでは
いちご300g、グラニュー糖60g、レモン汁大さじ1ですが、
レモン汁の代わりにクエン酸小さじ1/2弱で十分です。
《お酢はレモンの代用品になる?》
レモンは酸味効果よりもとろみが主目的ですので、
間違ってもお酢は入れないようにしましょう。
お酢を入れるとお酢臭くなりますし、酸味もレモンと違って変な感じになります。
さいごに
ジャム作りは普通に作ると砂糖が多いので、つい甘さ控えめで作りたくなりますが、
保存期間が砂糖を減らせば減らすほど保存期間が短くなります。
また、ペクチンも砂糖の量に関係するのでとろみがつきにくいため、
とろみが欲しければゼラチンを入れるようにしましょう。
■果物レシピ目次
→季節の果物でジャムを作ろう!その他果物レシピまとめ
コメント