梅シロップは疲労回復や夏バテ予防の飲み物として重宝します。
この作り方は単純ですが、発酵やカビが発生しやすいので注意することがポイントです。
今回は、梅シロップの作り方だけでなく、発酵防止策や
実際に発酵した場合の対処についてもお話しします。
◾️傷のある梅を使えるか迷ったらこちらの記事がおすすめです。
→梅シロップに傷んだ梅は使えるの?斑点やゼリー状の場合は?
梅シロップの作り方は?
【材料】
青梅 1kg
砂糖 1kg
【作り方】
(1)青梅をきれいに水で洗って、たっぷりの水に3~4時間浸けてアク抜きします。
(2)水気をしっかり切ります。時間があれば数時間置いたほうが良いのですが
ない場合は、きれいな布巾で1個1個丁寧に水気を拭きましょう。
(3)なり口のヘタを取り除き、フォークか竹串で穴を開けます。
(4)煮沸消毒した瓶に(3)の青梅と砂糖を1/4ずつ交互に入れます。
青梅→砂糖の順で、最後に砂糖が一番上になり、梅の実を隠すようにします。
(5)冷暗所で10日間保存します。
その間、1日2回程度は瓶を振って青梅と砂糖が馴染むようにします。
※梅のエキスが早く出るように、可能な限り早く砂糖を溶かしましょう。
約10日で梅エキスがでるので、仕上げ作業に入ります。
(青梅は梅エキスが出るとシワシワになり、黄熟梅は凹んだ感じになります。)
(6)梅を全て取り出します。シロップは殺菌のため、鍋に漉して入れて弱火で約15分煮ます。
(その間、アクが出たら丁寧に取り除きましょう。)
火を止めたら煮沸消毒した瓶に移して冷まし、冷暗所で保存します。
心配な場合は冷蔵庫のほうが安心です。
※残った梅の実は、砂糖を加えて煮詰め、種を除けば梅ジャムとしておいしく食べられます。
梅シロップの発酵防止策は?
梅シロップを作ると、「発酵した」「濁った」「カビた」という失敗をよく耳にします。
発酵の原因は、砂糖が溶けるまでに時間がかかり過ぎることです。
【発酵ってどんな状態なの?】
発酵状態としては、次のような症状があります。
・泡が出る
・色が濁る
・甘酒のような匂いがする
・瓶が膨張する
・梅がシワシワにならずに膨らむ
発酵させないためには、梅のエキスを早く抽出して、速やかに砂糖を溶かす必要があります。
もし時間に余裕があるなら、砂糖を一度に入れるのでなく、
数日毎に4回に分けて入れるようにすると発酵の可能性がかなり低下するので
次の方法で作業をしてください。
発酵しにくい梅シロップの作り方(砂糖と青梅の混ぜ方)
具体的には、上の作り方(3)までは同じです。
(4)のところで砂糖1kgをを250gずつ分け、初日に使う以外の3つについては
ジップロックなどに入れて保存し、2~3日毎に砂糖を追加していきます。
各日の作業は次の通りで、かき混ぜる作業は1日に計2回行います。
1日目・・・青梅1kgと砂糖250gを1/4ずつ交互に入れます。
4日目・・・瓶に砂糖250gを追加して、きれいな手でよくかき混ぜます。
6日目・・・瓶に砂糖250gを追加して、きれいな手でよくかき混ぜます。
7日目・・・瓶に砂糖250gを追加して、きれいな手でよくかき混ぜます。
2日目、3日目、5日目、8~10日目・・・瓶の底に砂糖がたまっているので、きれいな手で中身をかき混ぜて砂糖を溶かします。
11日目・・・上の作り方(6)と同じで、梅を全て取り出して
シロップは鍋に漉して入れて弱火で約15分煮て殺菌し、アクが出たら取り除きます。
火を止めたら煮沸消毒した瓶に移し、冷ましてから冷暗所か冷蔵庫で保存します。
発酵しにくい他の方法
砂糖を何度も分けて混ぜるのが面倒だと感じる場合は、
梅1kgに対して焼酎か酢を100ml入れて作る方法もあります。
酢は、りんご酢がおすすめです。
ただし、焼酎は少量でも子供には飲ませられないので、
子供に飲ませる目的の場合は酢にするか、
砂糖と青梅のみで作りましょう。
梅シロップが実際に発酵した場合の対処方法は?
(1)梅がシワシワ状態の場合(=梅エキスが十分出た)
梅を取り出して、シロップを鍋に入れて弱火で煮て、アクを取り除きます。
アクが出なくなった時点で火から下ろして冷まし、冷蔵庫で保存します。
(2)梅がシワシワになっていない場合(=梅エキスの出方が不十分)
梅を取り出して、シロップを鍋に入れて弱火で煮て、アクを取り除きます。
アクが出なくなった時点で火から下ろして冷まし、
梅とシロップを元の容器に戻して冷蔵庫で保存します。
(元の容器はしっかり煮沸消毒しておきます。)
その後、梅がシワシワ状態になったら(梅エキスが出たら)梅を取り出します。
カビの予防方法は?
・梅を洗った後は水気をしっかり拭き取り、乾くまで数時間置く
・容器や混ぜる時に使う道具を煮沸消毒するか、焼酎でしっかり消毒し、乾かしておく
・砂糖を出来るだけ早く溶かすために、度々混ぜる(梅干しと違って重石をしないため混ざりにくい)
実際にカビが生えてしまったら?
カビは実際の状態を見ないと大丈夫かどうか判断できないものです。
梅にカビがついていた場合で、一部の梅だけなら
それを取り除いてシロップを煮るなどして大丈夫なケースもありますが、
まだ漬けたばかりで梅エキスが出てない状態でのカビの場合は
その後残りの梅とシロップでやって成功するかというと、難しいかもしれません。
発酵の場合は味も「お酒っぽい」程度ですが、カビが生えたり腐ったりすると
腐敗臭や苦味があります。
ですので、ちょっと鼻と舌で臭いと味を確認して難しそうなら
残念ですが諦めたほうが良いでしょう。
まとめ
梅シロップは青梅と砂糖だけで作るので非常にシンプルですが、
発酵させないために1日2回程度混ぜて砂糖を溶かしていくことがとても重要です。
また、カビないためにも、乾かすのを手抜きしてはいけません。
作業そのものはとても簡単なので、マメにやれば成功して、
おいしい梅シロップが楽しめます。
夏バテ予防のためにも、ぜひ梅シロップを作ってくださいね。
■「時間が無いけど梅シロップを作りたい!」「梅ジュースを飲みたいけど手間をかけたくない!」という方は、こちらのレシピをご覧ください。
→梅ジュース発酵が怖い場合の作り方で簡単なのは?冷凍のメリットは?
■梅を使ったレシピは他にも色々あります。
→梅干しの作り方簡単な方法と土用干しのやり方 カビ対処方法は?
→梅干しで余る梅酢の使い方やしそジュースの作り方 ゆかりの作り方
→梅ジャムの作り方と保存は?電子レンジで作れる?苦味の取り方は?
→梅エキスの効能と作り方で簡単なのは?1日の量と飲み方は?
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→季節の果物でジャムを作ろう!その他果物レシピまとめ
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