行き渋りや不登校のお子さんを抱えていると、お母さんは
子供にどう接したら良いのかわからないという問題以外にも
それと別に大きな問題を抱えることになるのです。
それは、
「学校とどのように付き合えばよいのか分からない」
という問題で、子供のことと同じくらい頭を痛めることになるでしょう。
我が家でも不登校していた間はかなり悩みました。
今回は、その悩みや、転校を考えるに至るまでをお話します。
【バックナンバー】
行き渋りから不登校と転校で立ち直った我が子の体験(1)~不登校まで
行き渋りから不登校と転校で立ち直った我が子の体験(2)~専門家の示唆
不登校中ホームスクールって何をするの?体験した母の気づきとは?
学校は鈍いものです
学校というのは、不登校になる可能性、危機を相談している間というのは
残念ながらほとんど動いてくれません。
(我が子のいた学校だけなのか不明ですが、行き渋りの間に
担任や校長に子供の精神状態について相談していたのですが
具体的に対応してもらえませんでした。)
ですが、不登校という状態になると、突然大慌てで対応に走ります。
その動きにはビックリしましたよ。
まず、毎朝、午後に電話が鳴るのです。
「今日は学校に来られるのか、子供の様子はどうなのか」と訊かれるのです。
いや、その前段階で「しばらく不登校します」と担任に宣言していたのですが、
話を全然聞いてくれていなかったようです。
そして、クラスの子供達をダシにして、クラス便りや手紙を届けさせたりしてきました。
でも、我が子は友達に会うのさえ苦手だったので、これが原因で
過剰に人を怖がるようになってしまいました。
そして、担任も訪問してきたのですが、一度は会ったものの、
その直後に我が子が腹痛を訴えて一日元気がなくなってしまったので
その後は居留守するようになっていきました。
どうやら、担任に会うという行為は精神的に相当参ってしまうようです。
転校を考えはじめた理由
この学校では、「慣れればなんとかなる」「何度もやれば出来るようになる」
という教育方針なのか、こちらが精神的に参ってしまうのを理解しないで
電話と訪問の応酬が続いてしまったので、
親子共々疲れてしまい、校長に電話をして、
「精神的に参っているので、当分そっとしておいてください」
と説明して、連絡は週1回程度にしてもらいました。
ですが、子供が他人に対する恐怖で、余計に不安に陥っているのが分かったし、
いっそのこと、誰も知らない別の学校に籍を移したほうが良いのではないか。
という考えに変化していきました。
というのも、私も子供も「電話が鳴る」ということに過敏になり、
夫からの電話にも一瞬ビクッとなるほどで、
ホームスクールというのも落ち着いて出来なくなっていたからです。
日本の場合、必ずどこかの学校に所属しなければならないという制度になっており
学校としては関わって「なんとかして学校に来させないといけない」
と考えてしまうため、このような事態になってしまったのでしょうね。
転校先を教育委員会に相談
その地域では、理由があれば転校は認められました。
ですので、教育委員会に相談し、他の小学校をあれこれ見学しようと考えていたのですが、
転校した場合に距離的に通学可能か、また、
今の不登校状態からの復活がどのようにやればいいのか、など
出来れば専門家に相談しながら段階を踏んでいきたいと考えました。
でも、残念なことに、その地域は不登校に対しての理解が不十分で
復学プログラム的なものがなく、また、
我が子のような怖がりで内向的なタイプへの通級支援システムもなく。
転校する場合は、教育委員会や学校体制による支援よりも、
担任の資質と熱意に縋るしか方法がなさそうだと感じました。
そういう学校があるのだろうか、と不安だったことから、
他の市町村だとどのような体制になっているのかと気になり、
興味本位で他の地域の教育委員会に電話で相談してみました。
すると、
たまたま電話した教育委員会の方はとても親切に対応してくれ
30分程度相談したのですが、
なんと、その地域には不登校に対する制度が存在しており、
我が子のような不安体質の子供の場合のケアなど対応方法も理解してくれているんです。
いろんな制度を丁寧に話してくれ、挙句の果てに、
「お話していると、今の地域の教育方針と全然違うようなので
可能なら、出来るだけ早くこちらの地域に転校して
お子さんが通学する体制を整えてあげたら如何ですか?」
と言われてしまいました。
言われた時には、そんなこと出来る訳無いなあと思っていましたが、
よく考えてみたら、その地域は私の実家がある地域です。
だから、可能性を探ってみようかと考えはじめました。
教育委員会も学校も、地域によって方針が全く違うようです。
その後、今現在通っている小学校に相談しに行ったところ、
先生方の対応が全然違い、すごく柔軟に対応してくれたので私と夫はビックリしました。
さいごに
今回は、不登校中の、学校の対応と転校決断までをお話しました。
残念ですが、地域によって教育委員会や学校の、
不登校に対する考え方や子供に対する考え方は大きく異なるようです。
転校についても自治体によっての方針が違い、
引越しせずに可能かどうかの問題がありますが、
もし可能なら、子供の環境を変えるのも1つの方法かと思います。
(我が家は引越しするという手段を選びました。)
次回は、不登校から転校する場合に気をつけたいことについてお話します。
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