市販のシュークリームに入っているカスタードクリームはトローリなめらかで美味しいけど、家で作ると固いボテボテになる・・・どうしたら柔らかいクリームが出来るの?作り方のコツって何なの?と悩む人は案外多いですよね。
我が家でも、娘が大好きなのでよく作るのですが店のクリームには及ばず、作り方を試行錯誤しました。
今回は、我が家のトロリなめらかなカスタードクリームの作り方と、クリームが固い場合の対処方法についてお話しします。
カスタードクリームをなめらかに作るコツは?
カスタードクリームの作り方は単純なのですが、単に作り方を見ただけでは加減が分からないので失敗しがちです。
最初に、多くの人が失敗するケースについて理解しておく方が良いでしょう。
失敗しがちな点は以下の2つです。
- だまになってしまう(ザラザラ)
- 柔らかい滑らかなクリームにならない
では、次に1つずつ見ていきましょう。
だまになるのを防ぐには?
だまになる原因としては、粉がよく混ざっていないことや、白身がきちんと混ざっていないことがあります。
ですから、粉は出来ればふるっておく方が良いです(少量なので面倒かもしれませんが)。
また、白身も固まり状態をきちんとほぐして混ぜることが大切です。
だまにならないためには、上記作り方(2)で卵類と牛乳を混ぜた後に、裏ごししてから鍋に戻すのが良いでしょう。
また、その後だまになった場合はクリームが熱いうちに再度裏ごしするか、ホイッパーで攪拌すると良いでしょう。
柔らかい滑らかなクリームにならない
クリームを火にかけて暫くすると沸騰してくるのですが、そこで少しトロミがついてきます。そして、その段階で卵がボコボコになるのが心配で直ぐに火から下してしまいがちですが、トロミがつき始めた段階では弱火にして、更に2~3分加熱するのがポイントです。
火が強いと鍋が焦げてしまいます。また、混ぜ方が足りなくても焦げるし、食感も良くなりません。
十分な加熱と混ぜ続けることで、滑らかさと粘りと透明感が出てくるのです。
なぜ十分な加熱が必要なの?
でんぷんは一度湖化した後に、そこで終わりではなく、加熱続けるとでんぷんの粒子が壊れて滑らかになる性質があり、カスタードクリームはこの性質を利用してなめらかさを出すのです。(この粒子が壊れる現象を「ブレークダウン現象」と言います。)
強火で加熱し続けると卵がボコボコになってしまうのですが、弱火で加熱すれば大丈夫です。
ちなみに下記の写真は、十分な加熱をしないで火から下してしまったクリームです。表面がザラザラして粉っぽいですよね。この状態だと完全な加熱不足で、2日程度で分離してしまいました(汗)
実際には、この状態から更に2分程度弱火でよく混ぜ続ける必要があります。
沸騰後も2分程度加熱すると、下の写真のように艶が出てきめ細やかなトローリクリームになります。
なめらかカスタードクリームの作り方とコツ
【材料】
牛乳 200ml
卵 (全卵なら1個、卵黄なら2個分)
砂糖 20g(甘さ控えめ。甘くしたい場合は30g程度)
薄力粉 20g※(コーンスターチ 15g)
バニラエッセンス 2~3滴
バター 10g(マーガリンも可。入れなくてもOK。)
【作り方】
(1)卵をボウルにほぐしてから砂糖と粉を入れて白っぽくなるまで擦り混ぜます。
(2)牛乳を鍋で人肌程度に温めて、(1)のボウルに入れて混ぜます。
(3)鍋に(2)を戻して弱火にかけて、絶えず木べらで混ぜ続けます。
(4)端から固まってくるので、焦げないように気をつけながら木べらで混ぜます。
(5)トロミがつきはじめたら超弱火にして2~3分よく混ぜ続けます。
(6)火を止めてバターを加えて溶けるまで混ぜます(バターは風味や艶出し効果です)。
上記は基本の分量ですが、薄力粉(コーンスターチ)の量によって柔らかさが異なります。
この分量で作った場合は、たい焼き屋さん(大判焼き含む)で使っているようなしっかりしたクリームになります。
市販のシュークリームに入っている「とろけるような柔らかさ」を売りにしたカスタードクリームを作りたい場合は、「薄力粉17g または コーンスターチ12g」にして作って下さい。
カスタードクリームが固くなった場合はどうする?
固いクリームになってしまう原因は混ぜ方が足りなかったケースが多いです。
でも、ここから修復可能なので心配いりません。
次の方法で滑らかさが出てきますよ。
(1)固いクリームをボウルに移します。
固いと容器からきれいに移すことができます。上の写真のように、ツルンと取れた場合は以下の手順で柔らかくなるので心配いりません。
(2)木べらか大きいスプーンの背で、ぎゅーっと力を入れてクリームを押すようにしていくと数分間で滑らかに戻ります。(切るような混ぜ方ではありません。)
この作業は案外力必要ですが、徐々に柔らかくなっていきます。
やればやるほど柔らかくなるので、好みの固さで止めましょう。(途中から泡立器でやった方がやりやすいかもしれません。)
(3)冷蔵庫で冷やします。冷やすと多少固まるのですが、(2)の作業をきちんとやれば滑らかさは失われません。
今回はこんな感じで終わりにしました。子供に食べさせたところ、「コンビニのシュークリーム(のカスタードクリーム)と同じだ!」と喜んでくれました。
さいごに
カスタードクリームの作り方は単純ですが、最後の火加減と混ぜ方を手抜きせず、焦げないようにじっくり、しっかり混ぜましょう。
クリームの柔らかさはこれがポイントです。
■カスタードクリームの記事はこちらにもあります。
→カスタードクリームで薄力粉の代用品は?コーンスターチとの違いは?
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